10月は、「子どもの長所をとらえてほめる」ことについてのご質問にお答えします。
「子どもの長所や良いところを認め、ほめましょう」という言葉は、皆さん一度は耳にしたことがあるかと思います。
ところが、「うちの子は良いところがありません。見つけようと思うのですが、どうしても見当たらないのです」と話される親御さんがおられました。
その場合、子どもをどのようにほめればよいのでしょうか。
【質問】子どものいいところが見つからない……
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うちの子には良いところがありません。いろいろ探しているのですが見つからず、そのような子をどうほめればよいのでしょうか
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欠点だと思っていたところが、じつは長所かもしれません
私たちは、欠けている部分があると、ついそこばかりが気になってしまいます。
また、できていることより、できていないことの方が目につきやすいものです。
円柱形の茶筒も、上から見ると円、横から見ると長方形、斜めに切った断面は楕円形になります。

このように、同じ物でも、見る角度を変えるとまったく違う形に見えることがあります。
人も同じで、見る方向を少し変えるだけで、これまで欠点だと思っていたところが、実は長所として見えてくることがあるのです。
このように、物事のとらえ方の「枠組み(フレーム)」を意識的に変え、同じ事実を別の視点から意味づけし直すことを、心理学では「リフレーミング」と呼びます。
感情や行動をより望ましい方向へ導く際に用いられる考え方です。
では、どのように見方を変えることができるのでしょうか。次に、子どものよくある特徴から例を挙げます。
「短所」を「長所」に変える見方のヒント
落ち着きがない➡活発。元気いっぱい。好奇心旺盛。
引っ込み思案➡相手を優先する。思いやりがある。
マイペース➡自分のリズムを大切にできる。
頑固➡意志が強い。信念を持っている。
ふざける➡場を和ませる。明るい。
優柔不断➡思慮深い。慎重。
言い訳が多い➡物事を客観的に見る。言語化が得意。
飽きっぽい➡切り替えが早い。
怒りっぽい➡自分の気持ちに正直。感情をストレートに出せる。
人見知り➡安心できる相手を見極める力がある。
忘れ物が多い➡目の前のことに没頭できる。
集中力がない➡周りの変化に敏感。
怖がり➡慎重で安全意識が高い。

子どもの良いところが見つからないときは、親も疲れているのかも
次に、親自身に目を向けてみましょう。
「子どもの長所が見当たらない」と感じるのは、「子どもに良いところがない」のではなく、親の心や体が疲れているサインである場合もあります。
心身ともに疲れていると、忙しい家事に加え、子どもを叱ったり、注意したり、「きちんと子育てしなきゃ」と自分にプレッシャーをかけたり……。
そのようなマイナスの場面が毎日続き、積み重なると、どうしても「問題探し」の目ばかりが強くなっていきます。
そこで、「子どもの良いところが見当たらない」と感じる親御さんは、まずは大変な毎日を振り返ってみましょう。
「毎日、忙しい中で本当によく頑張っているね」と、自分自身に労いの言葉をかけ、疲れて絡まった心を、そっとほどいてみてください。

当たり前に見えることにも、目を向けてみよう
「探し方の視点」を少し変えてみるのもよいでしょう。
「子どもの良いところ」と聞くと、「立派な性格」や「優れた能力」を探そうとしてしまいがちですが、そうでなくても構いません。
日常の一瞬の行動や言葉の中にも、子どもの素晴らしさや長所は必ず隠れています。
例えば、
- ご飯をたくさん食べた
- 朝、学校に行った
- 友達と元気に遊んだ
これらを「当然のこと」「ほめるほどではない」と思っていませんか。
でも、これらはすべて子どもの成長の証であり、十分に素晴らしいことです。
まずは、親自身が自分の良いところを探してみましょう。
周りから見れば普通のことかもしれませんが、自分なりに頑張ったことが必ずあるはずです。
その視点が増えれば、自然と子どもの良いところも見えやすくなるでしょう。

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編集部より
子どもの良いところを見つけてほめたいと思っていても、日々の忙しさや疲れから、つい欠点ばかりが目についてしまうこともあるでしょう。
そんなときは、無理に長所を探そうとせず、まずは頑張っている自分自身をいたわってみませんか。
「朝、学校に行った」「ご飯を食べた」といった何気ない日常にも、子どもの成長や素晴らしさが隠れています。
田宮由美先生の『比べない子育て』には、子どもの個性や成長のペースを大切にしながら、「心の根っこ」を育むためのヒントが数多く紹介されています。
わが子の良いところに目を向け、親子で笑顔になれる毎日のために、ぜひお役立てください。
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特に「ありのまま」を認めることが、子どもの確かな土台になるという点に強く共感いたしました。
親の気持ちにも優しく寄り添う内容で、読み終えた後は、心がほっこりと温かくなる一冊です。
親御さんはもちろん、子どもに関わるお仕事や活動をされている多くの方に、ぜひ手に取っていただきたいと感じました。