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5人に1人の敏感タイプ=HSPとは?「何となく生きづらい」と悩んでいる人へ(1)

もしあなたが幼い頃から、

「直接自分が怒られたり、問題を起こしたりしたわけでもないのに、どうしてこんなに恐怖を感じるんだろう?」

「どうして自分はいつもビクビクしているんだろう?」

「どうして周りのみんなと同じようにできないんだろう?」

などと、“周りの人との違和感”を抱えて悩んでいるなら、あなたが「人一倍敏感な人=HSP」だからかもしれません。 HSPとはどんな人なのか、HSPの私がどんな経緯を経て、楽に生きられるようになったのか、その解決策をまとめてみたいと思います。

HSPとは、どんな人たちのこと?

HSPとは、 アメリカの心理学者であるエレイン・アーロン氏が提唱した概念で、「Highly Sensitive Person」の略、 「人一倍敏感な人」という意味です。

「感覚や人の気持ちにとても敏感で、ちょっとしたことにも気づく、気遣いに長けている」と同時に、「強い刺激に圧倒されたり、多くの人の中にいると、すぐに疲れてしまったりする」という特徴もあります。

アーロン氏によれば、人口の2割くらいに見られるといいます。

またHSPは、子ども時代からそのような傾向が見られることから、アーロン氏はさらにHSC(Highly Sensitive Child)という概念も提唱しています。

幼いころから感じてきた、生きづらさの正体とは

このように、いろいろなことに敏感なHSPですが、その敏感さは本当に人それぞれです。

あくまで私の場合ですが、幼い頃から感じてきた敏感さをいくつか挙げてみたいと思います。

(1)空気を読んでしまう―他人の怒りに敏感

小学校の頃、学校の先生が怒っている時、その理由が忘れ物をした友達についてだったり、乱暴な男の子のことだったりと自分が怒られているわけではないのに、異常に委縮していました。

怒鳴り声を聞くと、頭のてっぺんからつま先まで、ビリッと電流が走る感じがあり、みぞおちのあたりがソワソワします。
(電流が走るような感覚は、車を運転中にヒヤッとした時の感覚に似ていると思います。また、みぞおちのあたりがソワソワする感覚は、遊園地のジェットコースターで落ちる時のような感じです)。

しかもそれらの感覚が学校から帰って、夜寝るまで続くのです。

怒られていた本人があっけらかんとしているのに、周りの友達も休み時間になると普通に遊んでいるのに、自分は恐くて恐くて固まっていることしかできなくて、どうして自分はこんなに弱いんだろう、みんなはなんて強いんだろうと落ち込んでいました。

(2)空気を読んでしまう―表情や声の調子に敏感

親やきょうだいの顔色や表情も常にうかがっていました。

わずかな声の調子や目つきなどの不機嫌なサインを感じると、何とか元に戻さなくちゃと焦っていました。自分が悪いわけではないのに、ピリピリした空気が怖くて、おちゃらけて場の空気を変えようとしたり、勉強を頑張ってみたりと、とにかく必死でした。

(3)肌触りが気になる

セーターのようなチクチクする素材や、服のタグが肌に触れると気になってソワソワするので、洋服はデザインよりも肌触り重視で選んでいます。

(4)映画やテレビの映像を現実のように感じる

アクションやSFなどの映画を見ると、自分が今まさにその現場にいるような気分になり、怖くて眠れなくなることがよくありました。

また凶悪犯罪のニュースや人がたくさん亡くなっていく話も怖くて、見てしまうと同じようなことが悪夢となって夢に出ることが今でもよくあります。

「他の人とは違う」劣等感に押しつぶされないために

こんなふうにずっと恐怖を抱えて生きてきました。

そして、自分はいろいろなことにビクビクしてしまうのに、周りの人は何事もなかったかのように振る舞えていることに違和感を覚えていました

それでも、

「こんなに怖い世界だけど、きっとみんなも同じように感じて、戦っているんだ」
「みんなも頑張っているんだから、私も頑張らなきゃ」

と言い聞かせていました。

みんなに耐えられることが耐えられないのは、自分の心が弱いからであり、努力が足りないからだ、もっと頑張らなきゃ自分に存在価値はないんだと、私は努力をするようになりました。

そんな毎日を過ごしている中で、自分の感じている恐怖感をポロッと口にすると、「気にし過ぎなんじゃない?」「神経質だね」と半ばあきれられるように返されていました。

一言でいいから、「そんなふうに感じていたらつらいよね」と言ってもらいたかったんだと思います

でもそれはかなわないまま、やはり努力を続けていくことになります。

まとめ

この記事を読まれている方の中でも、私と同じように周りからの理解が得られず、それどころか「神経質だ」とあきれられ、つらい思いをされている方があると思います。

しかしそれは、決してあなたが「弱い人間」なのではありません。

「生きづらさ」を長年抱えてきた私ですが、今は生きづらさに悩むことはほとんどなくなりました。

ここまでくるには、転機となる出来事がいろいろありました。(つづきます)

ぜひ読んでいただきたい本

ひといちばい敏感な子

ひといちばい敏感な子

エレイン・N・アーロン(著) 明橋大二(訳)

5人に1人が、生まれつき「ひといちばい敏感な子」(Highly Sensitive Child=HSC)だといわれています。 他の子と違うわが子に、「この子はおかしいのでは……」「自分の子育てが間違っているのでは?」と悩む親は少なくありません。 学校ではADHDやアスペルガーと誤解されてしまうこともあります。 本書は、多くの親が抱える子育ての悩みや疑問を、子どもの“敏感さ”という面から明らかにした、日本初のHSC解説本です。 著者は、アメリカの心理学者、エレイン・N・アーロン博士。翻訳は、精神科医で、スクールカウンセラーとしても活躍する明橋大二氏です。 長年の診察と執筆経験を生かし、分かりやすく訳した本書によって、敏感な子どもも含めて、全ての子どもたちが、その特性に配慮され、適切な関わりを受ける世の中になること願っております。