Dr.明橋のホッとする子育て相談室Q&A #4

  1. 子育て
  2. 育児

2歳の子がとにかく言うことを聞きません。私が甘いからわがままになるの?

質問

2歳の子ですが、とにかく言うことを聞きません。
私が甘いから、こんなにわがままになるのでしょうか?
言うことを聞く方法があるのでしたら、ぜひ教えてください。

答え

2歳という年ごろは、第一反抗期(第一自立期)のピークに当たり、とにかく手がかかります。
「魔の2歳児」とか、外国でも、「テリブル・ツー(やっかいな2歳児)」といわれ、恐れられているのです(笑)
ですから、「とにかく言うことを聞かない」のは、お母さんが甘いからそうなっているのではなく、ふつうの2歳児の行動なのです

「いや、いや」とか、「自分で、自分で」と(できもしないのに…)自己主張ばかりして、親の言うことを聞きません。
「なら、自分でやってみなさい」とやらせてみると、やっぱり失敗。
「だから言ってるでしょー!」と、ついついキレてしまうことの繰り返しです。

しかし、発達段階からいうと、しっかり自己主張が出てきたのは、子どもの心が自立に向かっている証拠です。
むしろ、ちゃんとお母さんが育ててこられたからこそ、順調に自立心が芽生えてきたのです。親子関係がしっかりできているから、子どもも安心して、自我を出すことができるのです。
反抗したら一安心」で、とりあえずここまで育ってきたか、よしよし、と安心していいのです。

それを「甘くするとわがままになる」と思って、逆に反抗をガンガン叱って抑え込んでしまうと、表面的にはおとなしくなりますが、自立心を奪われて、生きる意欲そのものが低下してしまうことがあります。

今はたいへんかもしれませんが、第一反抗期が終わる、3歳後半から4歳くらいには、いったん落ち着いてくるものです。
それまでは、しばらくつきあうしかないとあきらめて、基本的には子どものペースに合わせることが必要です
自分の気持ちを分かってもらえることで、逆に子どもは安心して落ち着いてくるのです。

ただ、だからといって、全部が全部、子どもの言いなりになるのではありません。
2歳児とはいえ、ダメなものはダメ、と言わなければならないこともあるでしょう。
あるいは、少し目先を変えるとか、「どっちにする?」と、子どもに選ばせることで、言うことを聞かせる方法もあります。

どうしてもできない時は、「今はまだできないんだ」と、いったんあきらめる。
そのうえで、たとえば遊び食べなら、「こういうふうにするんだよ」と、まず親が手本だけ示しておく。
聞いていないようでも、子どもなりに自分の行動を客観的に見るきっかけとなり、やがて改まっていくことがあります。

Dr.明橋の子育て相談室Q&A

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