共感しすぎて日が暮れて~寝ても覚めてもHSPな高野優のマンガエッセイ #18

  1. 人生

ひといちばいミスや忘れ物に気をつけるようになるまでは:高野優のHSPマンガエッセイ⑱

HSPチェックリストの1つに、「ミスや忘れ物をしないよう、いつも気をつけている」という項目があります。

子どもの頃からそういうタイプだったというHSPもいれば、子ども心をくすぐる刺激が多すぎて、人一倍気をつけるようになったのは大人になってから、というHSPもいます。

時には過去にタイムスリップしながら、大切なことに気づかせてくれる、人気マンガ家・高野優さんのマンガエッセイvol.18です。

高野優のオフィシャルブログ:「釣りとJAZZと着物があれば」

いつだって忘れ物番長‥

高野優のHSPマンガ

 

まるごと受け止めてくれる先生がいたから

  1. 高野優さん似顔絵

    育児マンガ家の、高野優です。

     

目の前には、山積みに置かれた夏休みの宿題

計画的に取り組まなくっちゃと、頭ではわかっている

 

それなのに、なんて誘惑が多いことか。

天気がいいと、それだけで心が躍って、

自転車のチェーンにオイルを塗ったあと、

友達を誘って遊びに出かけてしまう。

 

新学期が始まってから、放課後に宿題と格闘する毎日。

「オチコボレ」とレッテルを貼られたわたしは、

居残りの常連だった。

 

先生は半分ため息をつき、もう半分は笑いながら、

こう話しかけてきた。

 

宿題なんてやらなくても

なんとかなると思ってるんだろう?

 

そこにいた全員が恥ずかしそうにうなずくと、

 

おまえたちみたいなのが

案外、図太く楽しく笑って生きていくんだろうな

 

と、大きな手で頭を撫でてくれたあと、

内緒だぞと言ってラムネのジュースをくれた。

玉押しで器用に瓶を開けて乾いた喉を潤していると、

 

「まいったな!

遊びのこととなると、なんでもできるんだから」

 

と、頭をかきながら笑った先生の姿が忘れられない。

オチコボレのわたしたちが、まるごと肯定されたようで

その日の夜はうれしくて、なかなか寝付けなかった

 

先生、わたしは大人になったというのに、

いまだに人と比べて、できないことが多すぎて、

ときどき、どうしていいかわからなくなる。

 

でも

先生の予言通り、図太く楽しく笑って暮らしています

いつか、そちらの世界へ行く日が来たら、

今度はラムネをご馳走させてくださいね。

誰よりも早く蓋を開けられるので。

 

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明橋大二(著) 太田知子(イラスト)