心根育(ここねいく) #3

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自分で時間を考え、行動できる子に育つ!【5つのステップ】

学校が再開し、授業や部活が日常に戻りはじめると、子どもも途端に忙しくなって、帰ったらグッタリ…、ということはありませんか?

「早く宿題しなさい!」「いつまで寝てるの?!」
と、お母さんのストレスも、マックスに近づいているかもしれません。

心の根っこを育てながら、子どもの才能を伸ばす「心根育(ここねいく)」を提案する、田宮由美先生。

連載第3回は、子どもが「自分で時間を考え、行動できる」ためのレッスンです。

(1万年堂ライフ)

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忙しい毎日で、時間を有効に使う力を伸ばすには?

今の子どもたちは、ひと昔前では考えられないほど、時間に追われた生活をしているように思います。

塾や習い事に通う子どもが増え、学校から帰宅すると、ランドセルを置いて、カバンを持ち替え、習い事に行く。そして習い事を終え家に帰ると、学校の宿題に取り組む。

2002年から始まったゆとり教育も、2010年代初期頃から、順次終了していき、今は、教科書も分厚くなり、学ぶ内容も増えました。

2020年には、教育指導要領の大きな改訂により、小学校でも英語が評価のつく教科となり、道徳も教科化、そこへプログラミングの授業も導入されます。

今の時代を生きる子どもにとって、時間を有効的に使える力を身につけることは、目指す将来に大きな影響を与えるでしょう。

「急いで!」「早く!」の親の口癖が、子どもの心の根っこを弱くする

「早くご飯食べなさい。学校に遅刻するでしょ!」
「先に宿題をすませなさい」
「急いで準備しないと、塾に間に合わないわよ!」

忙しい毎日で、子どもに次の行動を急かす言葉をかけることが、多くなっていると思います。
親は、子どものためを思い、急がせる言葉をかけるのですが、実は、これらの言葉は、即効性はあるものの、長い目で見ると、あまり効果がなく、そのうえ子どもの心の根っこも弱くします。

なぜなら、子どもは親に急かされているから、とにかく指示どおり、その場では急ぎますが、何も言われなければ、急ぐことはないでしょう。

また小学校の間でしたら、親も声をかけると思いますが、いつまでも、子どもの行動を管理し、言い続けることはできませんね。

そのうえ、
「早くしなさい!」「急いで!」は、今の自分のペースを否定されることに繋がりますので、子どもの「心の根っこ」も育まれません。

そして、親が口癖のようにこれらの言葉を言うことによって、子どもは落ち着いて物事に取り組むことや、考えることが、苦手になることもあります。

大人になっても常にセカセカとしていて、慌てたために、ケアレスミスや失敗に繋がることもあるでしょう。

ですが、時間に間に合わず、遅刻することはよいことではありません。やるべきことを時間内にできるようにもしたいものです。

それには「自分で時間を考え、行動できる時間管理能力を身につける」ことです。ではそのためには、親はどのように関わればよいのでしょうか。

心の根っこ(自己肯定感)を育みながら、家庭で親ができる具体的な方法をステップ順に説明します。

心の根っこを強くしながら、時間管理能力を高める方法

【ステップ1:時刻を意識させる会話をする】

大人は、「時間」という言葉を、ふだん意識せずに使っていますが、子どもは、その言葉の意味を理解していないことがあります。

なぜなら目にも見えず、手で触れるものでもなく、非常に分かりにくいものだからです。

「時間管理」や「時間管理能力」という言葉は、一般的に使われていますが、時間は管理できるものではありません。

人の力で、ためておいたり、速めたりできるものではありませんね。管理するのは自分の行動です。

ですので、子どもには先ず「時間」という概念を教えていきましょう。それには、日常の会話の中に取り入れていくことです。

「夜は、8時には寝ましょう」

「3時になれば、おやつを食べようね」

「今日は、9時に出かけるわよ」など、ふだんの会話の中に時間を意識できる言葉を入れるとよいでしょう。

【ステップ2:時間を可視化できるアナログ時計を使う】

最近は、デジタルの時計が増えてきています。確かに、デジタルだと、数字を読むだけで、時間が分かりますので、小さな子どもにも、何時何分というのが、読みやすいですね。ですが、時間の経過や流れが分かりにくいです。

そこで、できるだけアナログ時計を置くことをお勧めします。

そうすると、「何分過ぎた」「後、何分ある」といのが、針の動きで可視化され、時間というものが認知されやすくなります。

【ステップ3:時間の長さの感覚を実感させる】

時間の長さを感覚で覚えさせていきましょう。1時間は、どれくらいの長さか、10分はどれくらいか、そして、30分は、何がどれくらいできる長さか、1分ではどうかなど。「1時間」「30分間」「1分間」という言葉と一緒に、その長さを体感せることです。

そして、ここでもうひとつ、踏み込んで教えておきたいことは、同じ時間でも、好きなことをしている時間と、気の進まない、嫌なことをしている時間では、体感的に長さが違うということです。そして楽しいことを待つ時間は長く感じるのも気づかせましょう。

「3時におやつを食べましょう。それまでは、勉強しましょうね」と親が2時に言った場合、3時までの1時間は待ち遠しく、長く感じることと思います。同じ1時間でも好きなゲームをしていれば、きっと、気づかない間に過ぎていることもあるでしょう。

子どもに時間管理能力が身につくようにするには、まずはこのように、「時間」に関しての理解を深めていくことから始めるとよいでしょう。

【ステップ4:行動と時間を割り振り、予定を立てる】

時間についての理解が定着してくると、次は、予定を考えます。いわゆる「スケジュールを立てる」という作業です。

時々、勉強を含めた1日のスケジュールを子どもが立てても、予定どおりにいかず、

「どうして、決めたスケジュールどおりにできないの?」

「うちの子は、時間管理がまったくできない」と嘆く親御さんもおられます。

ですが、まずは時間の認識がきちんとできて、それから初めて、スケジュールを立てることに意味があるのです。

作業としては、親子で一緒に、「やることリスト」を書き出します。

食事、入浴、学校、運動、習い事、勉強、遊び、テレビ、読書など、一日の行動を書き上げ、時間を割り振っていきましょう。

子どもと一緒に、「この時刻に、毎日起きることできる?」「宿題は何時からする?」など話し合って決めていくことが、立てた予定を実践し、長続きさせるコツです。

そして、大きな表にして、リビングなどの目立つところに、貼っておくとよいでしょう。

【ステップ5:スケジュールをチェックし、修正する】

次に、立てた予定を見直します。考えて作成したスケジュールですが、実際には、うまくいかないこともあると思います。

その場合は、修正することを考えましょう。ここで、予定どおりいかないからと、「自分で決めたスケジュールなのに、どうしてできないの?」と叱責したり、親自身が、子どもに対しアキラメたりすることはよくありません。

予定どおりいかなければ、うまくいくように考え、修正することを子どもに教えていきましょう。

親は、その時間内にすることを細かくリストアップしていくことや、ゆとりの時間のような、修正時間を間に挟むことをアドバイスするのもよいでしょう。

そして「なぜ、予定どおりできなかったか」を自分の行動を振り返りながら、考えるように言葉をかけましょう。

その「考える」ところから、初めて「時間管理」つまり「自分の行動管理」ができる力が養われていくのです。

そしてこのような子どもに寄り添った関わりが、心の根っこも強く育んでいくものなのです。

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