心根育(ここねいく) #1

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子どもの「自己肯定感」を育みながら「意欲」を高めるには?日常での関わり方3つのポイント

新型コロナによる休校が続き、ご家庭でお子さんの宿題や、勉強を見る機会が増えているのではないでしょうか。

ところが現実は、「朝からダラダラとゲームばかりして、ちっともやる気を起こさない…」「言えば言うほど逆効果…」ということも。

ついイライラしてしまう毎日に、子どもの意欲を育むための具体的なヒントを、認定子育てHATマイスターの田宮由美先生からお聞きしました。

(1万年堂ライフ編集部)

「子どもに、意欲を持たせましょう」
「子どもの意欲を高めましょう」

子育て中の親御さんなら、1度は耳にしたことがあると思います。そして、この言葉に疑問を持つ方は、ほぼおられないでしょう。

ですが、私が今まで関わってきた多くの親子を見ていると、具体的にどのように子どもに関われば意欲が高まっていくのか、つかみかねている親御さんが多いように思います。

言葉で「もっと意欲を持って取り組みなさい!」と言ったところで、持てるものではありません。むしろ逆効果になり、子どものやる気や意欲はしぼんでしまうでしょう。

子どもの「自己肯定感」を育みながら、「意欲」を高める関わり方のポイントの中から3つお伝えします。

【ポイント1】子どもからの質問は、好奇心を湧き立たせるチャンス

本来子どもは、見るもの、聞くもの、触れるもの、味わうもの、香るものすべてに興味津々です。成長とともに、行動範囲も広がり、新しく出逢う世界は、子どもの好奇心を湧き立たせることでしょう。

子どもからの「何?」「なぜ?」と次々くる質問に、閉口してしまった経験のある親御さんもいらっしゃると思います。
ですが、ここがまず1つ目のポイントです。
そうした好奇心一杯の質問に、できるだけ答えていくことが、子どもの興味をさらに深めます

そして、「もっと知りたい」という気持ちが湧いて、その事柄に興味を持ち、やがて自分から意欲的に調べたり、学びを深めたりしていくようになるでしょう。

もちろん親は、普段の生活の中では、家事から手を離せない時や、忙しい時もあると思います。そのような時は、「今、手が離せないから後でね」と声をかけたり、「○○ちゃんは、なぜだと思う?」と反対に聞き返すのもよいでしょう。

たとえば、昆虫の名前を尋ねられたら、
「この昆虫の赤ちゃんは、どんな形かな?」
空を指さして、雲のことを尋ねられたら、
「季節によって雲の形って違うよね」「曇って何でできているかしら?」
と話しかけてみましょう。
そこから楽しい会話が弾み、昆虫や気象に興味を持つかもしれません。

そして親のほうからも、どんどん話題をふくらませていきましょう。
夜空の星を指さし、
「あの星はどうして光っているのかしら?」「夜空の向こうは何があるのかしらね?」
子どもが転んですりむいたら、手当てをしながら、
「大丈夫?痛かったね。でもどうして血が出るのかしら?」「傷口にかさぶたができて治ってきたね。不思議ね」などと声をかけましょう。そこから宇宙や医学に興味を持つかもしれません。

子どもは、どのような事象、何の分野に興味を持つかわかりません。ですから、幅広い分野に目を向けられるように、幼児や小学生の頃から、できるだけ視野を広く持たせておくといいと思います。

そして、子どものさまざまな「何?」「なぜ?」をうまく育み、好奇心をふくらませてあげましょう。

【ポイント2】達成後の喜びを想像できる言葉がけをする

子どもは、先のことを予想するのが大人と比べると未熟です。今、取り組んでいることを達成すれば、大きな喜びや楽しみが待っていることを伝えましょう

たとえば、ハイキングをしている時、「山の頂上まで行けば、素晴らしい景色が広がっているよ!」
習い事でスイミングに通っている場合、「お魚みたいに泳げるようになれば、海水浴に行くのが楽しみだね」
漢字の練習をしている時、「今度、おばあちゃんにお手紙を書く時、漢字をたくさん使って書いたら、ビックリするかも。きっと喜ぶと思うわ」
毎日、お花に水やりをしながら、「もうすぐキレイな花を咲かせるわよ。何色かしら?楽しみね」
など、何でもよいのです。

日常生活の中で、子どもが何かに取り組んでいる様子が見られたら、そのことをやり遂げた後に、どんな喜びや楽しみが予想できるかを言葉にしてかけていくと、励みになり、意欲も高まるでしょう。

【ポイント3】他の子と比べて一喜一憂しない

親は、どうしても周りの子どもとわが子を比べてしまいがちです。比べるつもりはなくても、運動会のかけっこで「1等になった!」「ビリだった…」ということで一喜一憂します。「お隣のお子さんはピアノがスラスラ弾けるのに、わが子は一向に上達しない…」と思うことはないでしょうか。

親のその気持ちは、何気ない言葉から、子どもには伝わるものです
親が他の子と比べてばかりいると、子どもは友達の成功を喜べない子になることもあります。するとお友達関係もうまくいかないでしょう。

また、周囲と比べられ、自分が優れていることから得た自信や意欲は、もろく崩れやすいものです。なぜなら、成長して社会がどんどん広がっていけば、自分よりも優れている人に必ず出会うからです。その時、そういった自信はもろくも崩れてしまいます。

このように、他の子と比べていると、うまくいっている時は意欲も高まり、自信も持てるでしょう。ですが、いったん崩れると、その意欲も自信も非常にもろく崩れ去り、無気力に陥る恐れがあります。

運動会で何位でも、「よくがんばったね。お母さんの中では、あなたが1番よ」と伝える。
ピアノを弾いていたら、「わ~!前より上手に弾けるようになったね」と、以前のその子と比べて、上達を一緒に喜ぶ。

大切なのは、「どのような結果でも、あなたを愛してる」という気持ちが伝わるような言葉がけです

そういった言葉をたくさんかけられた子どもは、心の中でしっかりと自己肯定感が育まれ、少しずつ意欲が高まっていくでしょう。