1. 子育て

保育園で「他の子と違う」と思ったことはありませんか?5人に1人はHSC(ひといちばい敏感な子)

「息子は、1を聞いて10を知るような子どもでしたが、集団の中にいることが苦手で、次第に保育園に行くのを嫌がるようになっていきました」

思うにならない子育て…。出口の見えない不安から、悩み、心身共に疲れ切ってしまっていたあいさん。
どのように、その苦しみから抜け出すことができたのでしょうか。
「ありのままの子育て」シリーズの第2話をお届けします。

保育園での楽しいはずのイベントが…

子どもが保育園に入園すると、親から離れたところで、どんな生活を送っているのか、どんなことを学んでいるのかが分かりません。その成果が披露されるのが、生活発表会や運動会などです。

家族にとっても一大イベントであり、子どもの成長が見られる晴れの舞台です。

私も、主人の両親を招待し、ワクワクしながらその日を迎えました。

ところが、生活発表会の本番の舞台で、息子はそっぽを向いて突っ立ったまま、先生が声をかけても知らんぷりをしていたのです。

両親の手前、体裁も悪く、恥ずかしい思いをしました。子どもに「がんばったね」とは言えず、なぜやらなかったのか、問い詰めたことを覚えています。

このときは、何か子どもに事情があったに違いない、と思っていたのですが、運動会でも、息子は他の子が一生懸命、演技をしている中、一人泣いたまま立ち尽くしていました。

「ああ、またか」と息子に落胆し、応援に来てくれた両親への申し訳なさ、恥ずかしさで一杯でした。

皆が「がんばったね」と笑顔になるイベントは、私たち親子にとっては、苦痛でしかありませんでした。

両親からの否定がさらに親子を追い詰める

こんなことが重なったうえ、息子は「わがままを通す」「かんしゃくを起こす」ことが多かったため、義理の両親からは、「甘やかすから、わがままになるんだ。こんなことではダメだぞ」と言われました。

私の両親からも、「親が甘いからね。もっと厳しく、叱りつけないと」と言われ、親子ともに否定されていきました。

自分自身でも、私の育て方のせいだ、子どもに甘いせいだと否定するようになり、追い込まれ、楽しかった子育ては、だんだんとつらいものになっていきました。

わがままやかんしゃくは、親が甘やかしているから?

子どもが発表会や運動会で動けなくなるのは、わざとではないし、親が甘やかしているからでもなく、子どものひといちばい敏感な特性のせいです
誰に責められる必要もありません。

集団生活になじめないのも、特性のためです。

準備をし、少しずつ慣れていけば、環境になじんでいくし、年齢とともに順応していけます。

たとえ集団になじめなくても、その子に合った環境はいっぱいあります。

子どもが発表会などの場で、動けなくなる、力を発揮できないのは、わざとではありません。親が甘やかして育てているから、わがままで弱い子になったのでもありません。

HSC(ひといちばい敏感な子)特有の「刺激を受けやすい」という特性からなのです

たくさんの知らない大人が集まり、注目を浴びる。いつもと違う緊張感。大きな音の鳴り響く運動会で、圧倒され、過剰な刺激を受けて、動けなくなってしまうのです。

子どもが悪いわけでも、親が悪いわけでもない

それを知らなかった私は、息子を責め、嫌がる息子を何とか参加させようと、無理じいをしました。

他の子と同じにできないことで、息子を大声で怒鳴ったこともあります。知らなったとはいえ、息子のつらさ、気持ちに寄り添えず、どんなにつらい思いをさせていたかと今は思います。

自分はこんなに頑張っているのに、子どもは喜んでくれないし、相変わらず人見知りで「普通の子と違う」という場合は、悪循環に陥っているのかもしれません。

子どもを心配し、自分の理想に近づけようとしても、思いどおりに動いてくれない(というよりも動けない)。すると、さらに心配になって頑張りに拍車がかかる。結果的に、親子で「ああ、またできなかった」という気持ちを味わうのです。

本書の初めのアドバイスを思い出してください。他の子と違うのは、わざとではないのです。子どもが悪いわけでも、あなたが悪いわけでもありません。

(エレイン・N・アーロン著・明橋大二訳『ひといちばい敏感な子』より)

人一倍敏感な、素晴らしい個性を大切に

発表会や運動会が苦手でも、息子には素晴らしいところがたくさんあります。友達や家族の悪口は絶対に言わない、他人のせいにしない、優しいところがあります。

私の叔父が亡くなったとき、年に数回しか会わなかった叔父のために、息子は声をあげて泣きました。

私が疲れた顔をしていると、「お母さん、大丈夫?何か手伝おうか」と、スッと言葉をかけてくれる優しい子に育ちました。そして、今は私の頼れるよき相談相手です。

他の子と違ってもいいのです。それぞれ素晴らしい個性を持っています

子どものつらさ、気持ちに寄り添い、一緒に乗り越えていくことで親子の絆は深まります。

たとえ苦手を克服できなくても、子どもに合った環境を選び、子どものペースに合わせた子育てをすることで、親子ともに幸せになれます。

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