5人に1人の敏感タイプ=HSPとは? #1

  1. 人生
  2. 心理

HSPとはどんな人?「何となく生きづらい」と悩んでいる人へ

『生きづらいHSPのための、自己肯定感を育てるレッスン』の著者、高木のぞみさんがつづるHSPシリーズです。

もしあなたが幼い頃から、

「直接自分が怒られたり、問題を起こしたりしたわけでもないのに、どうしてこんなに恐怖を感じるんだろう?」

「なんで自分はいつもビクビクしているんだろう?」

「どうして周りのみんなと同じようにできないんだろう?」

などと、“周りの人との違和感”を抱えて悩んでいるなら、あなたが「人一倍敏感な人=HSP」だからかもしれません。

HSPとはどんな人なのか、HSPの私がどんな経緯を経て、楽に生きられるようになったのか、その解決策をまとめていきたいと思います。

HSPの基本的な内容は下記でまとめていますのでご覧ください。

HSPとは、どんな人たちのこと?

HSPとは、 アメリカの心理学者であるエレイン・N・アーロン氏が提唱した概念で、「Highly Sensitive Person(ハイリーセンシティブパーソン)」の略、 「人一倍敏感な人」という意味です。

「感覚や人の気持ちにとても敏感で、ちょっとしたことにも気づく、気遣いに長けている」と同時に、「強い刺激に圧倒されたり、多くの人の中にいると、すぐに疲れてしまったりする」という特徴もあります。

アーロン氏によれば、人口の2割くらいに見られるといいます。

HSPは、子ども時代からそのような傾向が見られることから、アーロン氏はさらにHSC(Highly Sensitive Child)という概念も提唱しています。

また、知っておいていただきたいのは、HSPは発達障がいと誤解されやすいことです。
HSPは感覚が敏感なために(周囲の物音をうるさく感じる。味覚、嗅覚が鋭い。肌触りに敏感でチクチクしたものが苦手など)、発達障がいの「知覚過敏」と一見似ているようです。

実際、私自身も周りの人との違和感のため、「自分は発達障がいなのではないか」と思っていました。

しかしHSPと発達障がいは異なるといわれます。
最も大きな違いは、発達障がいの子どもは人の気持ちを酌むのが苦手なことが多いのに対して、HSPは、むしろ人の気持ちに気づきすぎるほど気づく点といわれます。

※詳しく知りたい方は、『ひといちばい敏感な子』(エレイン・N・アーロン著、明橋大二翻訳)のp63~p68をご参照ください。

HSPのチェックリストはこちらから↓

HSPチェックテスト

HSPの私が幼いころから感じてきた生きづらさとは

このように、いろいろなことに敏感なHSPですが、その敏感さは本当に人それぞれです。

あくまで私の場合ですが、幼い頃から感じてきた敏感さをいくつか挙げてみたいと思います。

(1)空気を読んでしまう―他人の怒りに敏感

小学校の頃、学校の先生が怒っている時、その理由が忘れ物をした友達についてだったり、乱暴な男の子のことだったりと自分が怒られているわけではないのに、異常に委縮していました。

怒鳴り声を聞くと、頭のてっぺんからつま先まで、ビリッと電流が走る感じがあり、みぞおちのあたりがソワソワします。
(電流が走るような感覚は、車を運転中にヒヤッとした時の感覚に似ていると思います。また、みぞおちのあたりがソワソワする感覚は、遊園地のジェットコースターで落ちる時のような感じです)。

しかもそれらの感覚が、学校から帰って、夜寝るまで続くのです。

怒られていた本人があっけらかんとしているのに、周りの友達も休み時間になると普通に遊んでいるのに、自分は恐くて恐くて固まっていることしかできなくて、どうして自分はこんなに弱いんだろう、みんなはなんて強いんだろうと落ち込んでいました。

(2)空気を読んでしまう―表情や声の調子に敏感

親やきょうだいの顔色や表情も常にうかがっていました。

わずかな声の調子や目つきなどの不機嫌なサインを感じると、何とか元に戻さなくちゃと焦っていました。自分が悪いわけではないのに、ピリピリした空気が怖くて、おちゃらけて場の空気を変えようとしたり、勉強を頑張ってみたりと、とにかく必死でした。

(3)肌触りが気になる

セーターのようなチクチクする素材や、服のタグが肌に触れると気になってソワソワするので、洋服はデザインよりも肌触り重視で選んでいます。

(4)映画やテレビの映像を現実のように感じる

アクションやSFなどの映画を見ると、自分が今まさにその現場にいるような気分になり、怖くて眠れなくなることがよくありました。

また凶悪犯罪のニュースや人がたくさん亡くなっていく話も怖くて、見てしまうと同じようなことが悪夢となって夢に出ることが今でもよくあります。

HSPの「もっと自分が頑張らないといけない」という悩み

こんなふうにずっと恐怖を抱えて生きてきました。

そして、自分はいろいろなことにビクビクしてしまうのに、周りの人は何事もなかったかのように振る舞えていることに違和感を覚えていました

それでも、

「こんなに怖い世界だけど、きっとみんなも同じように感じて、戦っているんだ」
「みんなも頑張っているんだから、私も頑張らなきゃ」

と言い聞かせていました。

みんなに耐えられることが耐えられないのは、自分の心が弱いからであり、努力が足りないからだ、もっと頑張らなきゃ自分に存在価値はないんだと、私は努力をするようになりました。

そんな毎日を過ごしている中で、自分の感じている恐怖感をポロッと口にすると、「気にし過ぎなんじゃない?」「神経質だね」と半ばあきれられるように返されていました。

一言でいいから、「そんなふうに感じていたらつらいよね」と言ってもらいたかったんだと思います

でもそれはかなわないまま、やはり努力を続けていくことになります。

まとめ

この記事を読まれている方の中でも、私と同じように周りからの理解が得られず、それどころか「神経質だ」とあきれられ、つらい思いをされている方があると思います。

しかしそれは、決してあなたが「弱い人間」なのではありません。

「生きづらさ」を長年抱えてきた私ですが、今は生きづらさに悩むことはほとんどなくなりました。

ここまでくるには、転機となる出来事がいろいろありました。

生きづらいHSPのための、自己肯定感を育てるレッスン

生きづらいHSPのための、自己肯定感を育てるレッスン

高木のぞみ、高木英昌(著)

HSPの連載はこちら