ママ弁護士の 子どもを守る相談室

  • 浮田美穂 / 二木克明 / 森岡真一(共著) 太田知子(イラスト)

定価 ¥1,296 税込

内容紹介

子どもがいじめにあっていると分かった時、「弁護士に相談しよう」と思う人は、どれだけあるでしょうか。まずは学校やスクールカウンセラーに相談するのが一般的です。

しかし、いじめはれっきとした犯罪です。
「いじめくらいで」と思わず、相談相手の中に、ぜひ弁護士を入れてほしいと著者は訴えています。

本書では、暴行、金銭の被害、学校内ストーカー、中傷メールなど、さまざまな事例を取り上げ、相談者といじめた側、学校との間に弁護士が入って、実際にどのように解決できたのかを、分かりやすく紹介します。

また、逆に子どもが加害者として逮捕されてしまった場合、子どもが警察や裁判所でどのような扱いを受けるのか、弁護士にはどのように相談すればいいのか、などについても詳しく説明しています。

「相談費用はどのくらい?」など、誰もが気になる疑問には、Q&A形式で、具体的に答えます。

わが子もいじめにあい、悩んだ経験のある著者が他2人のベテラン弁護士とともに、ママ目線で、分かりやすくつづりました。
『子育てハッピーアドバイス』シリーズの著者である明橋大二医師の寄稿「精神科医のアドバイス」も掲載されています。

わが子を、いじめや事件から守るために、ぜひ一読しておきたい1冊です。

※この本は、平成17年に発刊した『子どもの心』の増補改訂版です。

執筆者プロフィール

書籍の感想

目次

1章 どうすれば、「いじめ」による悲劇を防ぐことができるのか

1
「仲良くしなさい」と、先生が言い聞かせるだけでは、いじめは解決しません

2
いじめのために、子どもが命を落とすことは、二度とあってはならない

3
いじめは恐喝罪、傷害罪などの犯罪行為であることを、きちんと教えるべきです

○精神科医からのアドバイス
いじめられている人は、決して弱くなんかない

2章 子どもが、いじめられていると分かったら

1
親はまず、子どもから事情をよく聞いて、「つらかったね。よく話してくれたね。あなたは悪くないんだよ」と伝える

2
弁護士が身近な存在になれば、多くの悲劇を未然に防ぐことができると思います

3
子ども同士のいじめに、弁護士が入れば、こんなサポートができます

(1)学校に対して
再調査の依頼や、法令に基づき、転校を求めることなどができます

(2)警察に対して
いじめは大抵は犯罪です。弁護士と一緒に被害届を提出したり、捜査を要求したりすることができます

(3)いじめをした相手に対して
金銭的な請求や、謝罪を要求することができます

4
金銭の被害、身体への暴行、精神的に追い詰めるいじめに、弁護士が入れば、このように解決します

5
事例① 中傷メール
不特定多数の人に悪口を書いたメールを送るのは、名誉毀損罪という犯罪です

6
事例② 学校内ストーカー
高校生の男女間のトラブルも、弁護士が入って「警告書」を出すことで解決

7
事例③ 集団暴行
暴行を受けた高校生が、加害少年と、その両親に対して裁判を起こす

8
事例④ 学校の対応の悪さ
担任の不適切な発言がきっかけで、娘が不登校に。両親と学校のわだかまりが、子どもに悪影響を与えないように、弁護士が間に入って調整

3章 子どもがいじめの加害者になっていると分かったら

1
ほんの軽い気持ちでいじめていても、放置していると、短期間で、犯罪にエスカレートすることもあります

2
もし、子どもが事件を起こしてしまったら、警察や裁判所で、どのような扱いを受けるのか

●どんな時に、少年が刑事裁判を受けるのか

●虞犯少年は、罪を犯していなくても、保護処分になることがある

3
おとなしい中学生が、「カツ上げ」で逮捕。
そこには、誰もが、加害者となる要因が隠されていた

●背景に長期間の「いじめ」
「いじめられている自分が恥ずかしくて、誰にも言えませんでした……」

●担任の先生も、いじめの実態を把握していなかった

●家庭裁判所の審判
反省の気持ちが深いので、寛大な処置がとられる

○精神科医からのアドバイス
いじめという暴力は、自分への自信を失わせ、他の人に相談しようとする力まで奪ってしまう

4章 なぜ子どもが非行に走るのか

1
シンナーを吸って逮捕された高校生。
心の中に潜む寂しさ、不安……

●「実は、私と夫の関係が冷え切っているのです」

●非行の原因を知った両親の反省
「私たちの態度が、子どもの心を、傷つけていたんですね」

2
ひったくり事件で逮捕された中学生。
なぜ、繰り返し罪を犯すようになったのか

●家庭裁判所の調査官
「この子は、親から暴力を受けて厳しく育てられました」

●少年の両親
「この子を、甘やかしすぎました。もっと厳しく育てていれば……」

●親から体罰や暴言を受けて育つと、自分の心を見つめて反省することができなくなる

○精神科医からのアドバイス
非行は、幼児期から子どもの人格を尊重して大切に育てることで防止できる

5章 少年非行をなくすために

1
中学生の、軽い気持ちでの万引きが、懲役十年の大事件に発展

○「ちょっとした万引きのつもり」が重大犯罪となることも

2
どうすれば、非行や犯罪が減るのか。
子どものことを、本当に考えたら、少年法の厳罰化よりも、もっと大切なことがあります

●罪を犯した子どもを立ち直らせるカギ

3
「自分を理解してほしい」
心の渇きが満たされれば、非行は次第に落ち着いていく

●無気力な子、反抗的な子、虚勢を張る子
タイプはさまざまでも、根底にあるものは、自己評価の極端な低さ

●子どもの自己評価を下げ、不安にさせている原因
放任、厳しすぎるしつけや暴力、溺愛……

●家庭がいちばん安らげる場所になることが、何よりも大切です

わが子の非行化を防ぐ二十カ条

6章 弁護士に、どうやって相談すればいいの?

1
「相談のしかたが分からない」という人が、ほとんどだと思います

2
相談費用はどのくらい?
法律事務所を決めたら、まずは電話で予約を

3
初めての相談を有意義にするための、四つのポイント

1 相談に行く前に、事実関係を、時系列でまとめておきましょう
2 質問したいことを、箇条書きにしておきましょう
3 関係すると思われる書類は、全て持参してください
4 弁護士からの質問には端的に、「はい」か「いいえ」で答えましょう

4
弁護士に、交渉や裁判を依頼する時は、別に費用が必要となります

5
法律相談のシミュレーション
「子どもが友達から暴力を振るわれて、けがをしました。相手に慰謝料を請求したいのですが……」

Q&A 親と子の法律相談室Q&A

Q01
子どもが学校でいじめられています。親として、何ができるでしょうか
まずは、子どもの味方になって、話を聴くことが大切です

Q02
担任の先生に子どものいじめの相談をしたら「いじめられるほうに問題がある」と言われてしまいました。
学校は、子どもの安全に配慮する義務があります

Q03
息子が同級生から何度か暴力を振るわれています
弁護士を代理人につけて、相手に警告の通知を出すことができます

Q04
子どもが、同級生の子をいじめているようです
事情も聞かずに叱りつけると、心を閉ざしてしまいます

Q05
いじめられた時、殴り返すのは罪になるのでしょうか
自己を守るために、やむをえずにした行為であれば、正当防衛です

Q06
子どもが友人に重傷を負わせ、逮捕されてしまいました
まずは、近くの弁護士事務所に相談してください

Q07
子どもが警察に逮捕されましたが、「自分は非行はしていない」と言っています
弁護士に相談されれば、真相を調べてもらうことができます

Q08
子どもが、深夜になるまで帰宅しません……
叱るよりも、「心配している」という気持ちを伝えることが大切です

Q09
子どもが部屋で喫煙をしているようです
子どもは害を受けやすく、依存度も高くなるので、何とかやめさせたいですね

Q10
子どもがシンナーを吸っているのを発見しました
シンナーの害と、厳しい刑罰があることを教えることが大事です

Q11
出会い系サイトには、どんな危険があるのでしょうか
匿名の出会いは過剰な期待や幻想を生み、ささいなことで殺人にまで発展することも

Q12
身に覚えのない請求書が届きました。どうやら子どもが携帯ゲームでアイテムを購入したようです
未成年の契約だからといって、いつでも取り消すことができるわけではありません
Q13
高校生の息子が、同級生を妊娠させてしまいました
出産を前提に考えるしかありません

Q14
犯罪の被害者の権利が、ないがしろになっているのでは
近年は、検察も、警察も弁護士会も、被害者支援にさまざまな努力をしています

Q15
どこへ相談すればよいのでしょうか
各都道府県の「日本司法支援センター」(法テラス)を活用してください

Q16
弁護士費用は、どれくらいでしょうか
通常、相談だけであれば三十分で五千円程度です
この本に出てくる法令の条文

各都道府県の弁護士会連絡先