日本人なら知っておきたい 意訳で楽しむ古典シリーズ #174

  1. 人生

『徒然草』からの生きるヒント〜嫌なことがあっても、心が晴れるものとは(徒然草 第21段)

ゴールデンウィークです! 楽しい気分になりますね。

5月4日は、みどりの日。森林浴や川遊びなど、自然に親しんでリフレッシュしたいなと思います。

自然に親しむ爽快さは、今も昔も変わらないようです。

『徒然草』には、自然の美しさと心の動きを書いた一段がありました。
嫌なことがあっても、これで乗り越えられそうですね。
木村耕一さんの意訳でどうぞ。

月や花、流れる水を見ていると、心が楽しくなりますね

(意訳)
どんな嫌なことがあっても、夜空に、清く、明るく光る月を眺めていると、心が晴れていくものですね。

月や花だけでなく、その季節に合ったものには、しみじみとした感動があります。

目に見えない風の動きに、心が動かされることはありませんか。

流れる水が、岩に当たって白く砕け散る姿を見ると、四季を通じて心がすがすがしくなりますね。

古人は、「山や水辺に遊んで、魚や鳥を見ると、心が楽しくなる」と言っています。

人里から遠く離れて、水や草の清らかな所を、あてもなく歩き回ることほど、心が慰められるものはありません。

(原文)
万(よろず)のことは、月見るにこそ慰むものなれ。(第21段)

『徒然草』からの生きるヒント〜嫌なことがあっても、心が晴れるものとは(徒然草 第21段)の画像1

(『こころ彩る徒然草』木村耕一著 イラスト 黒澤葵より)

月や花、水や草は文句を言わない

木村耕一さん、ありがとうございました。

兼好さんでも嫌なことがあるって、とても身近に感じました。
そのストレス解消法は、月や花を眺めたり、水や草の清らかな所を歩き回ることだったのですね。

確かに、月や花、水や草は、文句を言いません。
自然と触れ合うことで、嫌なことがあったモヤモヤを受け止めてもらえたような気持ちになれると思います。

また、大きな自然を前にすると、自分の悩みなんて、ちっぽけに思えてくるから不思議です。

気持ちをリフレッシュして、また頑張れそうですね。
兼好さん、ありがとうございました。

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家族と生きる ハッピーアドバイス

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 明橋大二(著) 太田知子(イラスト)