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「言葉育て」が大事! 自己肯定感を育てる7つの方法(明橋先生インタビュー2)

心の土台「自己肯定感」を育むには?明橋大二先生にインタビュー(2)

 

――3歳までは、心の土台(自己肯定感)を育てることがとても大事だ、ということを教えていただきました。では具体的に、子どもの心を育てるには、どのようにしたらいいのか、ぜひ教えていただきたいと思います。

明橋
それを今回の本では、7つに分けて書いています。

具体的に何が大事かということなんですけれども、まずは、抱っこ、スキンシップです。

一時、抱きぐせをつけちゃいけない、といわれた時期がありましたけれども、今では心配ない、おおいに抱っこしていい、ということになっています。

――私自身も母から「抱きぐせがつく」と言われたことがあります。

明橋
第二次世界大戦後に、そういう子育てが流行したことがありました。だけど、その後いろいろな調査がされて、おおいに抱っこしてもいい、ということになりました。

今は、抱きぐせはつけちゃいけない、という専門家はほとんどいません。おおいに抱っこしてもらいたいと思います。

抱っこしてもらうと、子どもはすごく気持ちがいいですし、「自分は大事にされている」と思います。
それは、「自分に大事にされる価値があるからなんだ」という気持ち、自己肯定感が育つことになります。

次は、泣いたらよしよしする。
子どもが泣く、ということは、子どもが自分の気持ちを表現するうえで、大事なことなんです。

「泣いちゃダメ」と言うのではなくて、子どもは泣くことでしか、自分の気持ちを表現できないわけですから、泣いていい。

そういう時に、その泣きたい気持ちを受け止めてもらう、よしよししてもらう、「つらかったね」とか「さみしかったね」とか、気持ちを受け止めてもらうことによって、「自分は大事にされている」と感じて、そういうことによって自己肯定感が育つ、ということなんです。

また、赤ちゃんの気持ちを言葉にして話しかける、ということですね。
「うんちしたかったんだね」とか、「さみしかったんだね」とか、「悲しかったんだね」「痛かったんだね」とか、そういう気持ちを言葉にしてかけていくんですね。

「いや、まだ赤ちゃんは言葉を覚えていないんだから、意味がないじゃないか」という人がありますけれども、そうじゃないです。

自分の気持ちを言葉にしてかけてもらう中で、子どもは自分の気持ちを表現することを覚えていくわけです。
これを「言葉育て」といっています。

今、自分の気持ちを言葉で表現するのは、すごく大事だといわれています。
というのは、今の子どもたちは、自分の気持ちを言葉で表現することが苦手になっている、といわれているのです。

それを、「おなか痛い」「頭痛い」と体の症状で出したり、あるいはいきなりキレるとか、パンチ、キックなど、いきなり行動で表したりするんです。

それはなぜかというと、自分の気持ちを言葉で表現できないからなのです。
逆にいうと、自分の気持ちを言葉で表現できると、そういうことはなくなる、ということです。

――自分の気持ちを言葉で言うと、行動に表れない、ということですか?

明橋
言葉で表現できるようになると、おなかが痛い、など行動上の症状が、すーっと消えるんです。

4番めに大事なことは、一緒に遊ぶ、ということですね。

やっぱり一緒に遊んでもらうと、子どもはうれしいですし、体も鍛えられます。そこで自分は大事にされている、と感じることができるわけです。

特にこれは、ぜひお父さんにお願いしたいですね。体を使って遊んでくれると、それだけで非常にうれしい気持ちになりますので。
ただ、あまり激しいのはね。ぶんぶん振り回すとか、そういうのはほどほどにしてもらいたいな、と思います。

次は食事やお風呂、寝かしつけ、ふれあいタイムを楽しむ。

この、ご飯を作る、ということは、当たり前のことでないか、と思われるかもしれませんが、実はその当たり前のことをする、要するに日々のお世話をすることが、実は、子どもの自己肯定感を育てるために、すごく大事なことなんです。

最近は親も子も忙しいということで、別々にご飯を食べる機会が増えていますが、やはり1日に一度も、親と一緒にご飯を食べることがない、朝も昼も晩も独り、という状況は、子どもの心の成長に、問題が起きる、といわれています。

ですから1日一食でもいいから、一緒にご飯を食べて、その時に、「食べ残ししなさんな」とか「早く食べなさい」とか言うのではなくて、一日あったことを聞いてやるなど、そういう時間にしてもらいたいな、と思います。

寝かしつけでも、「早く寝なさい!」と言ってしまいがちですが、お風呂や寝かしつけ、そういう時間を大事にしてもらいたいな、と思います。

そして、子どもの話を聞く、ということですね。
先ほども話しましたけれども、「そうかそうか」と自分の気持ちを聞いてもらえるだけで、子どもは「自分は大事にされている」と、自己肯定感が育つわけなんですね。

――話を聞くだけで自己肯定感が育つ、というのは驚きですね。

明橋
本当にそうなんです。
逆に話をしたくても、「今忙しいから」「後にして」と、ちっとも話を聞いてもらえないと、「やっぱり自分は大事にされていない」と思います。

「それは自分にそれだけの価値がないからじゃないか」と、やっぱり自己肯定感に影響する、ということです。
ですから子どもの話を聞く、というだけで、子どもの自己肯定感を育てることができる、ということなんですね。

次は子どもをまるごとほめる、ということです。
もちろん、「こういうところがいいね」とか「こういうところ、よくできたね」とか、個別にほめることもいいことなんですけれども、時には、まるごとほめるのが大事なんです。

「あんたのことが大好きだよ」とか、「あんたが生まれてきてくれて幸せだよ」とか、「あなたがいるからお母さんは頑張れるんだよ」とか、存在そのものを肯定する。そういう言葉が、すごく大事なんですね。

このようなことを子どもに伝えることによって、ぜひ自己肯定感を育てていってもらいたいな、と思います。

まとめ

0~3歳の心の育て方
①抱っこ、スキンシップをする
②泣いたらよしよしする
③赤ちゃんの気持ちを言葉にして話しかける
④一緒に遊ぶ
⑤食事、お風呂、寝かしつけのふれあいタイムを楽しむ
⑥子どもの話を聞く
⑦子どもをまるごとほめる

1回目、3回目のインタビュー記事はこちら

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0~3歳の これで安心 子育てハッピーアドバイス

0~3歳の これで安心 子育てハッピーアドバイス

明橋大二(著) 太田知子(イラスト)

主な内容

●3歳までは、「自分は大切にされている」という気持ちを育む大切な時期
●0~3歳の心の育て方 抱っこ/話を聞く/まるごとほめる/……
●小さいときに、しっかり甘えた子がしっかり自立する
●なぜ、甘えはよくない、と誤解されているのか。「甘えさせる」と「甘やかす」の違い
●子どもの年齢に合わせたしつけ
●育児の困った 赤ちゃんが泣きやまない/かんしゃくがひどい/……
●5人に1人はひといちばい敏感な子(HSC)
●親の自己肯定感アップのためのアドバイス  ほか

Q&A
Q 子どもが小さいうちは、育児に専念したほうがいい?
Q 子どもが祖父母に甘えている場合、親は厳しくしたほうがいい?
Q 後追いがひどく、家事もできません
Q 「私も虐待をしてしまうかも……」と不安になります  ほか