日本人なら知っておきたい 意訳で楽しむ古典シリーズ #24

  1. 人生

『徒然草』からの生きるヒント 〜不安な時ほど、自分自身を見つめることが大切〜

心が落ち着かない時は……

最近は、なんだか心がワサワサして、落ち着かないですね。どうしてだろう?と考えてみました。

「まさか!」と思うようなことが毎日起こっています。私たちは、安定している状況では、安心できますが、刻々と変化する状態では、「いつどうなるか分からない」と、不安を感じてしまいます。
その上「こんなことが、いつまで続くのだろうか?」と、未来が分からないと、さらに不安が広がっていきます。

目まぐるしく状況が変わる今だからこそ、外に向いている目を、自分自身に向けてみると、意外と気持ちも落ち着いてくるようです。

『徒然草』に、こんな話を見つけました。
『徒然草』からの生きるヒント 〜不安な時ほど、自分自身を見つめることが大切〜の画像1

自分の力量を知ることが大切

(意訳)
貧しい人は、人にお金や財を贈ることを礼儀と心得ているようです。
年老いた人は、人に体力で貢献することを礼儀と思っているようです。
しかし、これは誤った考えです。
己の分際をよく知り、「これは、自分の力量では無理だ」と分かったら、すぐにやめるのが、知恵ある生き方というべきです。
それを許さない人があったら、許さない人が間違っています。
身のほどを知らずに、無理に一生懸命に励むのは、自分の心得違いです。
貧しいのに分際をわきまえなければ、盗みをするようになります。
体力が衰えているのに身のほどを知らなければ、病気になるのです。

(原文)
分を知らずして、しいてはげむは、おのれがあやまりなり。(第131段)

なるほど。
財力にしても、体力にしても、まず自分の力はどのくらいなのか、を知ることが大切だと分かりました。

『徒然草』からの生きるヒント 〜不安な時ほど、自分自身を見つめることが大切〜の画像2

「ありがとう」で、広がる喜び

自分の力以上のことをしようとしても、それは無理ですね。
そういう時は、ぜひ、周りの人に手伝ってもらいましょう。

力を貸してもらったら、「ありがとうございました」「助かりました」と笑顔で伝えると、相手も喜びます。
お金や物をもらうのもうれしいですが、「誰かの役に立てた!」という喜びは、格別です。
自分の力量を知り、難しい部分は支え合えたら、とても生きやすくなりますね。

兼好さん、素敵なヒントをありがとうございました。

『徒然草』からの生きるヒント 〜不安な時ほど、自分自身を見つめることが大切〜の画像3

(イラスト 黒澤葵)

 


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