1万年堂出版が開催した
読者感想文コンクールの
入賞作品の一部をご紹介します。

銀賞

小学生のとき考えていた、人生の疑問がここに

佐藤智子さん(21歳・岩手県)

『なぜ生きる』を読んで

この本にあうまでは、特に意味も考えずに、この宿題をこなして、それから習いごとをしてと、生きることを豊かにするためのことを、とにかくやってきた。

しかし小学生の時に、ふとではあったが、人生について考えことがあった。
朝は起きてごはんを食べて、大人は会社に行って子どもは学校に行く。そして夕方 には、家に帰ってきて、ごはんを食べて寝る。そして次の日になって、また起きて食べて、という繰り返しなのか。
こんなことを何十年も続けていくことが、人生なのか。
そんなもので命は地球より重いと言われるのか、という疑問が浮かんできた。

その時は考えても分からないからと思い、あきらめた。
それから高校3年生になって、母が懸賞で当てたこの本に出会った。
『なぜ生きる』、このタイトルを 目にした瞬間、強烈にハッとした。そう言われてみれば、何故なのか。
「人はなぜ生きるのか」という問いの答えを考える形で、今度は真剣になって考えた。

その通っていた高校は進学校であったので、大学受験のために猛勉強しなければならなかった。
そのため勉強に時間をさかなければならないところであった が、人はなぜ生きるのかという答えが知りたく、最初に読み終わるまでは、毎回毎回、読み進めるのを止めるのが、とても惜しいほど、のめり込んで読んだ。

最近の子どもたちの自殺の動機、定年退職した方々の心境、成功者と言われる人の苦悩、人間の本性など、内容がとても衝撃的であった。

特に、人間の本性については自分のことを言われているようで、ドキリとした。しかし、思想家や文学者、歴史上の有名人物の言葉や体験が挙げられていて、それのおかげで分かり やすいうえに説得力もあった。

後半も当時高校生であった私にとっては、意味難解ではあったが、親鸞聖人の熱意が伝わり、引き込まれるところがあった。この 本は長年にわたる大ベストセラーであると聞いているが、タイトルにも内容にも大きな衝撃を受けた。

私には、なぜなのか分かる気がする。さらに、人間はなぜ生きるのか、という最も大事であることに答えてあるのだから、この本は誰にとっても必読書であると感じた。

戦争や殺人なども、なぜ生きるかが分かればなくなり、その他のさまざまな問題も解決されると書かれてあったが、私もこの本をもっとたくさんの人々が読めば、それだけ多くの人たちが上辺だけでなく本当の意味で命の尊さが分かるようになり、そして現代の世の中が抱えている諸問題の解決につながるのではないか と期待している。

その他にも、この本に出会えたおかげで、「なぜ、どんなに苦しくても生きねばならないのか」「なぜどんなに憎い人でも、殺してはいけないのか」などの、個人的に抱えていた疑問の答えが自分なりに分かった気がした。

思ってみれば、この本を読んで私の人生観は大きく変わってしまった。
読んでいなければ、私の心に寄りどころとするものがなく、辛いことがあるたびに、「こんなに苦しいのなら、投げ出したい」。ひどい場合は、「生きて苦しむくらいなら、死んだ方がいいのではないか」と暗く沈んでしまうこともあったかもし れない。

現在は大学生なので、テストや就職活動など苦しいことがたくさんあるが、この本があるおかげで、挫けずに頑張れそうである。
この本を初めとして、 今ではもう、1万年堂出版の新刊が出れば求めて、8冊にもなった。その中でもこの『なぜ生きる』は、まだ21年しか生きていないが、私が今まで読んだ中 で、一番良い本である。何回読んでも、ためになる。
だから一生読み続けていきたいし、他の大勢の人たちにも読んで励みにしてもらいたい。

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