内容紹介

越後へ流刑となった35歳から、関東布教が花開く60歳頃までを描いた吉川英治の『親鸞』完結編。
国民文学作家として多くのファンを持つ吉川英治の名文が、クライマックスに向けて、ハラハラドキドキのスピード感を増していく。
「文庫本では字が小さくて、読むのをあきらめていた」という読者の声に応え、大きな活字の単行本でお届けします。

(4巻のあらすじ)

「この善信(のちの親鸞)は遠国へ流さるるとても、決して、悲しんでたもるまい。念仏弘世のため、衆生との結縁のため、御仏の告命によって、わしは立つのだ。教化の旅立ちと思うてよい」
妻子と引き裂かれ、越後へ追放された善信。与えられた住まいは獄舎より粗末だった。雨が漏り、雪が吹き込み、風に揺れる一棟。しかし、全ての人が救われる、仏の大慈悲を伝える師弟は幸せだった。真の幸福は、地位、名誉、財産などの多少とは関係ないのだ。越後の悪代官、源氏の武将、親鸞を生涯の敵と怨む山伏、大酒飲みで凶暴な大工……、仏の教えに触れて、皆、生まれ変わっていく。

第1巻第2巻第3巻も好評発売中。

目次

悪人篇(つづき)

火と火/七花八裂

 

氷雪篇

花紛々/母乳の香の庵/未明の光/日野善信/机にふる雪/愚禿/炎の家族/蜘蛛の笑い/草の月/憂春/仏を見た弟子/蟬脱/蛆/春は南へ

 

田歌篇

第二の華燭/一念一植/孔雀明王/河和田の平次/浄土の小鳥/獣夫仏妻/柳と菩提樹

 

著者の言葉

蓮如をおもう 吉川英治

 

解説 親鸞聖人を学ぶ

(1) なぜ、親鸞聖人は、京都から追放され、越後へ流罪になったのか

(2) 親鸞聖人は、無法な弾圧に遭いながら、苦難が喜びに転じ、感謝まで述べられているのは、なぜか

(3) 法然上人の弟子の中で、「専修念仏」を正しく伝えた人は、どれだけいたのか

(4) なぜ、親鸞聖人は、「田植え歌」を作り、村人と一緒に泥田へ入られたのか

(5) 親鸞聖人が名号を本尊とされた根拠は何か