日本人なら知っておきたい 意訳で楽しむ古典シリーズ #135

  1. 人生

【イソップ物語】ライオンに挑んだ蚊〜調子のいい時ほど、危ない

夏になると、プーンと飛んでくるものがあります。
そうです、です……。
小さいのに、なかなか厄介ですよね。

今回は、イソップ物語「ライオンに挑んだ蚊」をご紹介しましょう。
この物語にイソップはどんなメッセージを込めているのでしょうか。
木村耕一さんの意訳でどうぞ。

ライオンに挑んだ蚊

1匹の蚊が、ライオンに
挑戦状をたたきつけました。
「俺は、おまえなんか怖くないぞ。
おまえのほうが弱いからさ。
ウソだと思うなら、勝負してみなよ」

【イソップ物語】ライオンに挑んだ蚊〜調子のいい時ほど、危ないの画像1

ラッパを合図に、蚊は、
ライオンの鼻を狙って突撃します。

鼻の先には毛がありません。
そのやわらかい所を、繰り返し、
繰り返し、刺したのです。

ライオンは、
鼻に留まった蚊を追い払おうと、
爪でかきむしったから、たいへん! 
顔中、傷だらけ!

【イソップ物語】ライオンに挑んだ蚊〜調子のいい時ほど、危ないの画像2

痛くて痛くて、ライオンは、
とうとう降参してしまいました。

小さな蚊が、百獣の王・ライオンに勝ったのです。
「俺の力を見たか!」
蚊は、うれしくてたまりません。
得意満面で、宙返りをしながら、
楽しそうに引き揚げていきました。

【イソップ物語】ライオンに挑んだ蚊〜調子のいい時ほど、危ないの画像3

ところが突然、何かに衝突したのです。
体が、やわらかい網にからまって、
身動きができません。

【イソップ物語】ライオンに挑んだ蚊〜調子のいい時ほど、危ないの画像4

クモの巣でした。

「ああ、油断してしまった。いつもの俺なら、
こんな失敗なんかしないのに……」

有頂天になったことを、後悔するのでした。

(『月刊なぜ生きる』 令和3年6月号「イソップ物語 人生にこんな場面ありませんか?」 文 木村耕一 絵 黒澤葵 より)

失敗を繰り返さないように

木村耕一さん、ありがとうございました。

そうですね、思わぬお金が入ったり、よい結果が出て褒められたりすると、ルンルン気分になります。そんな時ほど、失敗したり、事故に遭ったりして、私も後悔してきました。

イソップは、そんな失敗を繰り返さないように、物語にして教えてくれているのですね。
よくよく気をつけていきたいと思いました。

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