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上司の指摘に苦しむあなたへ 叱られた時こそ意識したい「禅定」とは

仕事で失敗はつきもので、時には上司に叱られることもあるでしょう。

その叱られ方があまりにひどいと落ち込んだり、イライラ、ムカムカしたりしてしまいます。

しかしいつまでも落ち込んだりイライラしていては更なるミスを生み、悪循環に陥ってしまいますね。

そんなことにならないために、叱られたときにぜひ意識したい「禅定」ということをご紹介します。

登場人物

真理子
2人の子どもを持つ、会社勤めの主婦。快活な性格。お気に入りのカフェで行われている「仏教塾いろは」で仏教を勉強中。
智美
真理子さんのママ友達で、在宅でデザインの仕事をしている主婦。
塾長
仏教塾いろはの塾長。アメリカの大学で仏教の講義をしていた。

夕方、日の沈んできた「カフェいろは」。日と同じように沈んだ表情を浮かべているる智美。心配した真理子が声をかける。

  1. 智美

    はぁ…。

  2. 真理子

    どうしたの、智美さん?ため息なんかついて

  1. 智美

    実は、仕事で失敗して、上司から怒られたんです…。失敗はよくなかったんですが、その上司の言い方がひどくって。確かに気の緩みがあった私が悪いんですけど、そんな言い方はないなって…。

  2. 真理子

    そんなことがあったのね…。私にもよくあるわ。キツイ言い方をされたとき、どうしていけばいいかしらね…。そうだ、塾長ならきっといいアドバイスしてくれると思うわ。話を聞いてみましょうか

失敗を重く受け止めるのは、次に進む第一歩

  1. 塾長

    注意を受けたときの心がけについて、仏教の観点からお話ししますね。

失敗をして上司に怒られ、落ち込んで引きずってしまうことはどなたにもあるでしょう。

上司の叱り方がキツイと、「私はこんなにがんばっているのに、1つの失敗でどうしてそんな言い方をするの!」と上司への不満の気持ちさえ出てきてしまいますね。

「パワハラ上司」が問題となっているように、あまりにキツイ叱り方は改めてもらわないといけないです。

ただ、上司の注意をしっかりと聞いて失敗を重く受け止められることは、次に進む一歩になります

お釈迦様が勧められる善いこと「禅定」とは?

仏教を説かれたお釈迦様は、私たちが日頃、ぜひ取り組むべき善い行いを6つにまとめて教えられています。

この6つの善を「六度万行(ろくどまんぎょう)」といい、その中の1つに「禅定(ぜんじょう)」という善があります。

「禅定」とは「心を禅(しず)め、定める」ということで、現代の言葉でいうと「反省」することです。

失敗を指摘されたときは、「そんな言い方はあんまりだ」と注意の仕方に目が向きがちです。

そのように心がザワついていると、自分の行為を振り返れませんね。

つい乱れがちな心をしずめることで、自分の行いを見つめられます。そのように反省することで自らの誤りに気づき、上司の注意も素直に受け止められるようになるでしょう

指摘は「私を成長させる為のご忠告」と受け止める

とはいっても、叱られたならどうしてもカッとなって、心を落ち着けるのは難しいもの。

ではどういう心持ちでいれば、気持ちをしずめて反省できるのでしょうか。

心持ちについて、1万年堂出版の書籍から参考になる箇所を紹介します。

他人から注意してもらえるということは、有り難いことである。

指摘されたところを忠実に正していけばよい。

決してオレはみんなダメなんだと落ち込む必要はない。

私にも、ある。

今までいろんな人から種々な批判を受けてきた。

今からも頂くだろう。

当たっている批判も多いが、デタラメなものもある。

いずれもいずれも、私を向上させる為のご忠告と有り難く頂いてゆこうと努めている

高森顕徹著(2003).『光に向かって心地よい果実』より引用

他人から怒られたり注意されたりすると、誰もいい気はしないですよね。

間違っていたのが自分であっても受け止めきれず、相手に対して腹が立ったり嫌になったりします。

しかし見方を変えてみると、指摘してくれるということは、自分を見てくれている、気にしてくれているということなんですね

「言われているうちが華」という言葉もあります。指摘されなくなったら、それは周りから呆れられた、ということですね。

言いにくいことを言ってくれる職場の上司や友達、親がいることは有り難いことで、そのことに感謝し、言われているうちに反省して、向上していきたいです

もちろんなかには、人をおとしめることしか考えていない、デタラメな批判もあるでしょう。

それさえも受け止めて向上の種にされるのは素晴らしいのですが、的はずれな指摘には耳を貸さずにキッパリと切り捨ててもよいと思います。

「向上しよう」という心がけが一番大切

先ほど紹介した『光に向かって心地よい果実』の中に、こういう言葉もあります。

できるか、できないかということよりも、昨日よりは今日、

今日よりは明日、少しでも、向上しようという心がけが、

一番大切なのである。

高森顕徹著(2003).『光に向かって心地よい果実』より引用

落ち込んで立ち止まってしまったり、指摘した相手に腹が立っていては、何も始まりませんね。

「指摘を前向きに受け止め、向上しよう」という心がけがあれば、自然と行動に表れてきます

昨日よりは明るい挨拶をしよう、笑顔でいよう、周りを見られるようにしよう、と少し意識をするだけで、より有意義な一日になるでしょう。

  1. 智美

    私を叱ってくれるのは、私のことを思ってのことなんですね。しっかりと反省して、今度はミスしないように気をつけます。

  2. 真理子

    指摘されるのはツライことだし、ムッとしてしまうけど、私のことをちゃんと考えて叱ってくれる上司がいるのは有り難いことなのね。

まとめ

  • お釈迦様が教えられている6つの善を「六度万行」といい、その一つに「禅定」(=反省)があります。
  • なかにはデタラメな批判もありますが、指摘してくれるのは自分のことを気にかけてくれていてのことであり、有難いことと受け止めていきたいです
  • 「向上しよう」とする心がけがあれば、指摘も前向きに受け止められて、有意義な一日を送っていけます
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