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仕事ができない後輩にイライラ!職場の雰囲気を悪くさせる関係の修復方法とは

登場人物

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真理子
2人の子どもを持つ、会社勤めの主婦。快活な性格。お気に入りのカフェで行われている「仏教塾いろは」で仏教を勉強中。

今日は珍しく、ひどく落ち込んでいる様子。

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智美
真理子さんのママ友達で、在宅でデザインの仕事をしている主婦。
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塾長
仏教塾いろはの塾長。アメリカの大学で仏教の講義をしていた。カフェ店長とは旧知の仲。

智美がカフェに入ると、窓際の席に真理子が座っている。

いつも明るい真理子には珍しく、どこか浮かない表情で、アイスカフェオレの氷をストローでかき混ぜている。カラカラと氷が涼しげな音を立てた。

  1. 真理子

    はあ。

  2. 智美

    どうしたの?真理子さんが、ため息なんて、珍しいですね

  1. 真理子

    智美さん。それがね。この4月に今年も新入社員が入ってきたんだけど、仕事の覚えが遅くて…。
    要領も悪いし、何度も同じことを聞かれるとイライラして、ちょっときつく当たってしまってね。今、後輩との関係がギスギスしてしまっているの

  2. 智美

    大変そうですね。私は在宅ワークだから後輩はいないんですけど、家庭でもそういうことってありますよ。関係を良くする何かいい方法はないか、塾長に聞いてみましょうか

後輩のせいにしていては、余計に関係が悪くなる

  1. 塾長

    人間関係を良くする方法について、仏教の観点からお話ししますね。

職場の人間関係で悩む人は多いですよね。

新入社員が入ってくると、先輩たちは後輩の指導に悩む毎日。

ジェネレーションギャップがあって言うことをなかなか理解してもらえなかったり、自分が当たり前にできることができなかったり、前に教えたことをまた聞いてきたら、「この前も言ったのに」と、ムッとする気持ちが出てきたり・・・。

そんなイライラから、ついついきつく当たってしまって、後輩との関係がギクシャクしてしまうこともあるでしょう。

しかしそれを後輩のせいにばかりしていては、後輩との関係が余計に悪くなってしまいますよね。

そこからさらに職場の雰囲気が悪くなってしまったり、きつく当たったことで後輩が自分に相談しにくくなり、大きなミスにつながったりすることもあります

どうすれば、後輩との関係を良い方向に進ませることができるのでしょうか。

自分を変えてみること-好転のためのキーワードは「自業自得」

人と接するときの態度について、こんな教訓的な話があります。

禅僧・盤珪が雲水のころである。

毎夜、千住の磔柱のもとにいって座禅をしていた。

ある朝、座をたち、近くの馬場の土手で休んでいると、一人の立派な武士が、馬のけいこにやってきた。

それとなく見ていると、どうやら馬のごきげんが悪く、武士の思うようにならぬらしい。

どなりながら武士は、しきりに馬を責めている。

それをみた盤珪。

「なんのざまだ!」と大喝した。

それを耳にもかけぬふうに武士は、ますます馬に鞭をあてる。

「ええ、なんのざまだ!」

二度三度の大声に、ようやくふりかえった武士は、馬から飛び下り、静かに盤珪に近づいてきた。

「貴僧は先ほどから、どうやら拙者を叱っておられるようだが、教えることあらば、承りとう存ずる」

すこぶる言葉は丁寧だが、返答次第によっては、の気迫がありありとうかがえる。

毅然とそのとき、こう盤珪は諭した。

「馬がいうことをきかぬといって、馬ばかりを責めるのは、いたって愚かなこと。馬にも馬の事情があるはず。

馬にいうことをきかそうと思うなら、馬がいうことをきくように、しむけてやらなくてはならぬ。まず、自分を改めることが一番じゃ。おわかりかな」

謙虚で賢明な武士であったのだろう。

深くうなずき一礼して退き、態度を改め、ふたたび馬上の人となった。

ところがどうだろう。

馬が変わったように、騎手の命ずるままになったではないか。

私がこうなるのは、夫が、妻が、子供が悪いからだと、他人ばかりを責めている間は、真の平和は訪れない

まず自分を反省し、己の姿勢を正すことが肝要

己を変えれば、夫も妻も子供も、みな変わる

家庭も明転すること、うけあいだ

(高森顕徹著『新版 光に向かって100の花束』より)

ついつい自分の思うようにならないと、相手を責めてしまいがちです。
ところがそれでは相手は変わらないどころか、余計に意固地にさせてしまうこともあります

そんな時は、まず自分が変わることが大事だということを教えている話です。

仏教では、自分の身に起こることは、すべて自分の行いの結果であると教えられ、これを自業自得といいます。

後輩との関係がギクシャクしてしまったのは、自分の後輩への接し方が良くなかったからと受け止めることが大事です。

もし仮に後輩だけが悪いとすれば、後輩は他の誰ともギクシャクした関係を持っているはずです。しかし他の先輩とは問題を起こさずにうまくやっているとすれば、やはり自分の接し方に問題があるといえますね。

もちろん後輩にも改めるところがあると思います。ですが、後輩だけに目を向けてもいけません。

まずは自分の行いに目を向けて自分を変えてみる。すると後輩の態度も変化し、自分に来る結果もまた変わるのだと教えられます

人間関係を良くする潤滑油「まず笑顔せよ」

人と接するときの大事な心がけを教えた、このような歌もあります。

呼べば呼ぶ 呼ばねば呼ばぬ 山彦ぞ まず笑顔せよ みな笑顔する

こちらが「ヤッホー」と呼びかければ、山彦から「ヤッホー」と返ってきます。

しかしこちらが何も呼びかけなければ、山彦から返事が来ることはありません。

どうして返事をしないのかと山彦を責めても、こちらが呼びかけていないのですから、返事が来るはずがありません。

どうして笑いかけてくれないのか、自分が笑いかけていないからです。こちらが笑顔になれば、相手も笑顔になるのです

ギクシャクした関係の相手に笑顔で接するのはどうも恥ずかしかったり、プライドが邪魔をしたりして、やりづらいですよね。急変した態度を不審に思われたらどうしよう、と不安になるかもしれません。

でも思い切って笑顔で接してみると、相手の態度は徐々に変わっていくことでしょう

ただ、そうやって接し方を変えても、どうしても合わない、という人もいると思います。最初からアキラメてはいけませんが、長く接していても状況が変わらないようでしたら、相性の問題はあると思います。会社や上司に相談するのがよいかもしれません。

しかし、関係がうまくいっていないのを、後輩のせいにする前に、まずは自分の接し方を見つめるところから始めてみませんか。

  1. 真理子

    言われてみれば、後輩を責めてばかりで、キツイ言葉がほとんどだったかも。最近は、大丈夫?って声をかけることも減ってたわ。
    明日からは自分の行動を変えて、相手を気遣う言葉をかけるようにしていかないと

  2. 智美

    続けていけば、後輩のほうも変わるかもしれませんね。私も家庭で実践してみようかしら

まとめ

  • 自分の行いを変えると、自分に来る結果もまた変わります。これを自業自得と言います
  • 人間関係を良くするには、まず自分が変わるように心がけることが大事です。自分が変われば、周囲も変わります
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