日本人なら知っておきたい 意訳で楽しむ古典シリーズ #62

  1. 人生

どんなに苦しいことがあっても、この子の顔を見ると元気になる 〜かぐや姫と竹取の翁

31時間の通行止めでも

最近、天気予報でよく聞くラニーニャ現象。このため、日本海側の降雪量が多くなるようです。
先日の大雪で、関越自動車道の通行止めのニュースに驚きました。
心配な報道が多い中、ほっこりした話題がありました。
大雪で通行止めの中、ある男性は、31時間かかって帰宅しました。食べ物も、飲み物もない中、彼は持っていたお菓子には、手をつけなかったのです。そのお菓子は、娘さんの大好物で、お土産に買ったもの。お土産は、無事に娘さんに届けられたそうです。
どんなに苦しくても、子供の喜ぶ姿を念じてくれる親心に、心温まりました。
今回は、『竹取物語』の親心を、木村さんの意訳でどうぞ。

かぐや姫と竹取の翁

かぐや姫で有名な『竹取物語』にも、親心が描かれています。

昔、「竹取の翁」といわれていたおじいさんが、いつもどおり山へ行くと、竹やぶの中に、一本だけ、根元が光っている竹がありました。不思議に思って近づいてみると、なんと、竹筒の中に、小さな女の子がいるではありませんか。

おじいさんは、早速、家に連れて帰り、わが子として育てることにしました。この二人にとっては、この上もなくかわいいのです。女の子が、だんだん大きく育っていくのが、うれしくてなりません。
『竹取物語』は、老夫婦の姿を、こう描いています。

「どんなに苦しいことがあっても、この子の顔を見ると、心がいやされ、苦しみもなくなってしまうのです。腹が立った時も、子供と接すると、心が穏やかになって、怒りも消えてしまうのでした」

この子のために、もう一頑張りしようと、老夫婦がイキイキ輝いている姿が、目に浮かんでくるようです。
人生には苦しみが付きものです。近所との人間関係や、仕事上のトラブルなど、面白くないことばかりが続きます。
しかし、どんなことがあっても、親は、子供の笑顔を見ると、生きる元気がわいてきます。それは、千年前も今も、少しも変わることはないようです。
(『新装版 親のこころ』の内容です)

親から子へ、子から親へ、伝えたい思い

木村耕一さん、ありがとうございました。
色々なことが起こる人生を乗り越える時に、子供の存在は、かけがえのないものだと知らされます。
また子供にとって、自分の存在を、受け止めてくれる、喜んでくれる親心ほど、ありがたいものはないと思います。

この年末年始は例年と違い、静かに過ごす、ステイホーム。
この機会に、親への思いや、子供に伝えたいことなど、つづってみてはいかがでしょうか。

1万年堂出版では、『月刊なぜ生きる』の読者参加企画「親のこころ」への投稿を募集しています。親への感謝の思いをはじめ、親になって感じたこと、子供への思いなど、「親のこころ」にまつわるエピソードをお待ちしています。
(『月刊なぜ生きる』掲載例)

どんなに苦しいことがあっても、この子の顔を見ると元気になる 〜かぐや姫と竹取の翁の画像1

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