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子どもが頭を打ったら!救急車を呼ぶべきかどうかの7つの目安と注意点

小さな子どもにケガはつきもので、どんなに気を張って育児をしていても、ケガをしてしまうのが子どもというものです。

しかも思いがけない場所でケガをするのも、子どもらしさなのかもしれませんね。

今回は頭を打ったときの対応を、救急医の先生にお聞きしました。

嘔吐、けいれん、意識障害などがあれば救急車を!

救急搬送で多い子どものケガといえば、「頭を打った」というものです。

特に転んだ瞬間を目撃しておらず、泣き声で気づいて駆けつけたところ、どうやら頭を打ったようだということが多いように思います。

確かに頭は大事な場所ではありますが、頭を打ったからといって必ずしも救急車で病院に行く必要はありません。

救急車を呼ぶべき頭部外傷は、こんなときです。

こんなときは救急車で病院へGO!

  • (1)意識がない時間があった
  • (2)ぼーっとしている、眠っていってしまう
  • (3)何度も吐いている
  • (4)けいれんした
  • (5)頭を触るとへこんだ部分がある
  • (6)耳から血が出ている
  • (7)とにかく親から見て、ふだんと様子が違う

上記に当てはまらない場合、特にケガをしてすぐに泣いたり、皮下血種(たんこぶ)もできていなかったりする場合には、自宅で様子を見ていただいて問題ありません。

様子を見ているうちに上記の症状が出ることがあれば、すぐに病院を受診しましょう。

また、大きなたんこぶができているときや心配な場合には、救急車ではなく自家用車で病院を受診してください。

頭を打ったときに心配される、ケガの種類

頭を打ったときに考えられるケガとしては、以下のとおりです。

  1. 打撲傷(ただ打っただけ)
  2. 挫創(切り傷がある、出血している)
  3. 皮下血種(たんこぶ)
  4. 脳震盪(のうしんとう)
  5. 頭蓋骨骨折
  6. 急性硬膜下/硬膜外出血
  7. 外傷性クモ膜下出血

救急車を呼ぶ項目に該当した場合、4~7番のケガをしている可能性があるため頭部CTを行います。

まずは落ち着いてお子さんの様子をよく観察し、119番通報しましょう。救急隊が来るまでは、お子さんのそばを離れずにいてあげてください。

救急車を呼ぶ必要はないが、受診すべきなのは?

救急車を呼ぶ必要はないけれど、病院受診が必要なのは、2番の「挫創(切り傷)」です。

頭皮は血流が豊富なため小さな傷でもたくさん出血することが多く、びっくりして救急車を呼ばれる親御さんが多いです。出血していること以外、お子さんの様子がふだんと変わりなければ、乾いたタオルで傷口をしっかり押さえて止血を行い、自家用車で救急病院か外科系の病院を受診することをお勧めします。

5~10分程度、傷口を押さえているとほとんどの場合は止血が得られます。また、タオルが濡れてくると止血効果が弱まりますので、乾いた部分で圧迫しましょう。

  傷口を上から圧迫(イラストは腕の場合)

問題がなければ、まずは3時間様子を見る

救急車を呼ぶ項目に該当しない場合、なおかつ処置が必要でない場合、たとえ病院に来ても経過観察になることが多いのです。

処置のほかに病院でできる検査といえば、頭部CTになります。

しかし、CTはX線を用いた検査であるため、お子さんに不用意に行う検査ではありません。1回の頭部CTで受ける被ばく量は、もちろん恐れるような線量ではありませんが、被爆しないに越したことはないということです。

ですから、親御さんから見てふだんと変わらない場合は、3時間ほど様子を見て問題がなければ帰宅するということがほとんどです。そのため、自宅で様子を見ていただいても特に問題はありません。

お子さんがケガをしたときは、まずは一呼吸。泣いているのはむしろ安心材料ですので、何はともあれ落ち着かせてあげて様子を見ましょう。

備考

NICEガイドライン
論文「ランセット」Lancet 2009;374:1160-70.
※特にコミュニケーションが難しい2歳未満についての内容です。