よしみの子育て新喜劇 #15

  1. 子育て

「自立している子」の親がしている、忘れてはならない心がけとは

息子たちを鍛えた、パパからのミッションって?

何事にも積極的にチャレンジしている人を見ると、「どうしたらあんなふうになれるの?」と思うことありますよね。

生まれ持った性格? それとも育てられ方?

よしみファミリーの三兄弟は、みんなそれぞれ違うタイプ。だけど、自らの道を切り開いているところは共通しています。

今回はその秘策の一つ、自立心を育てるためのヒントをお届けします!

果たして、人生の大切な選択ごとに放たれた「パパからのミッション」とは?

長男の大将さんは、今年はNHK大河ドラマや “月9”ドラマをはじめ、映画にバラエティにと引っ張りだこ。

「昨年一番活躍した男性有名人」「いま最も勢いがあると思う俳優」ランキング1位を快走中です。

※記事最後の素敵な「3人兄弟メモリアル写真」もチェック!

(編集部より)

【登場人物紹介】

「自立している子」の親がしている、忘れてはならない心がけとはの画像1

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母・よしみ
一家のアイドル!明るく楽しい性格で、家族をあたたかく包み込む。3人のわんぱく兄弟にも負けない、パワフルお母さん!
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父・あらた
一家の大黒柱!経験豊かなアドバイスで家族を明るい方向へ導く。熱血漢で時々怒りっぽいけど、愛情深いお父さん!
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長男・たいしょう
強くて優しい、みんなの頼れる大将!
チャレンジ精神旺盛な頑張り屋で、オールラウンドな才能の持ち主。
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次男・けんと
(長男と3歳差)
観察力ピカイチ、しっかり者の次男坊!
空想好きで、ゲームだったら家族の誰にも負けないクリエイタータイプ。
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三男・あらき
(長男と7歳差)
誰からも愛される、かわいい末っ子!
好奇心いっぱいで人懐っこく、周りが放っておかない一家の隠し玉。

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パパからの「ミッション」が自立のカギ!?

主人は時々、息子たちにミッションを出すんですよね。

仕事でいろいろな人を見ているからか、今、その子にとって何が必要かが、バシッと当たるんです。

特に、経営コンサルタントとして、社長さんや、企業の人事部の方々からよく話を聞くため、

自分のことを、ちゃんと自分の言葉で語れるか

成績や学歴も高いに越したことはないけれど、コミュニケーション力が大事

といつも言っています。

履歴書の段階で優秀に見えても、それが足りないと、チームで仕事ができないんや」って。

だから、社会に出たとき役立つ人になれるよう、「この段階で、このぐらいのことはさせておこう……」と常に考え、指令を出していたんです。

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そういったミッションで鍛え上げられた長男はもちろん、次男、三男にも、その指令は繰り広げられていきました。

指令①「行きたい塾は自分で探してこい!」

いつまでも子どもだと思っていた末っ子も、大学受験に向けて、そろそろ塾に行かなきゃ……と言っていた頃。

主人が突然、
いろんな塾を調べて、自分で説明を聞いて、通いたいところが決まったら、お父さんにプレゼンをしなさい
と言ったんです。

そこで三男は、塾に通っている友達に聞いたり、直接、塾長のところに行ったり、授業内容や費用はもちろん、パンフレットで「今なら安いで~」情報まで集めてきました。

そのプレゼンで見事オーケーをもらい、三男は通いたい塾へ。一件落着!と思ったのですが……。

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しばらく通ったところ、「思ってたんと違う…」と言い出したんです。

「せっかくここって決めたのに……」という気持ちもあったと思います。

でも主人は、「じゃあもう一回、お父さんにプレゼンし直しなさい」の一言。

三男は、「前の塾はこういう理由でよくなかった」「友達に聞いたら、そこは大丈夫みたい」とプレゼンし、今度は自分にとって理想的な塾に通えたようです。

後日、三男とその塾の親子面談に行ってみると、「お子さん一人で探してこられたのは、初めてです」と言われました。

実際に行ってみないと、わからないことってありますよね。

主人は、息子を信じて任せるだけでなく、失敗しても、また自分で修正できるようサポートしていったんだと思います。

指令②「大学選びは、実地に行って確かめよ」

今度は次男が、そろそろ大学受験を考え始めた頃のこと。

主人から出たミッションは、

オープンキャンパスに行ったり、考えている大学、全部自分の目と足で見てこい!

だったんです。

当時の次男は、どちらかというと週末も家から一歩も出ないインドア派。

梅田(大阪駅周辺)すら一人で行ったことのない子が、東京の大学まで行かなければなりません。

思わず「私もついて行く~!!

すると主人は「大丈夫、けんとは一人で行ける!お前はついて行くな~!!

それからというもの、次男は気になる大学のオープンキャンパスを全て調べ、東京なら、どの夜行バスに乗るか、どうしたら効率よく回れるか……お父さんにも聞きながら、あれやこれやと計画を練っていました。

いよいよ夏休みになり、本当に一人で行くときには、もう信じるしかありませんでした。

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ところが、帰ってきた次男を見てびっくり!

キラキラした眼と、明るい笑顔で、まるで人が変わったようになっていたんです。

話を聞くと、自分と同じような出で立ちで大学を探している、海外から来た学生に出会ったんだとか。

道に迷っていたので、「じゃあ一緒に行くわ!」と、大阪人らしく目的地まで案内することに。

バスの中、カタコトの英語で会話できたことも、次男にとって、「むっちゃくちゃ楽しかった!」経験になったそうです。

それ以来、次男はまるで別人のように、外に出ることも楽しむようになりました。

私があのままついて行っていたら、こんなふうには変わってなかったかもしれませんね。

子どもの苦手なところまで、信じる子育てを(まとめ)

子どものこととなると、いくつになっても、つい手を出してしまいたくなります。

それは、少し苦手なところもわかっている親だからこそ、ですよね。

そこをちょっと我慢して、子どもを信じ、自立に向けた声がけをしていく。失敗しても、やり直すチャンスに変える。

その点、父親の視点は鋭いなぁと思いました。

主人は仕事人としてだけではなく、母子家庭で「何でも一人でできて当たり前」と人生を切り開いてきたので、息子たちにもその思い入れが強かったのでしょう。

特に長男には、10代で将来を決めないといけない試練を自分の足で乗り越えられるよう、必死にサポートしていたと思います。

子どもが成長したら、どこかでパパからのミッションを取り入れてみる12話14話にも)。

そういった視点が、自立に近づくポイントかもしれませんね。

メモリアルフォト

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左から、長男の菅生大将くん(菅田将暉さん)、三男の菅生新樹くん、次男の菅生健人くん
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