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うつ病ってどんな病気?症状や治し方のヒントとは。キーワードは“自己肯定感”

うつ病をはじめとする精神疾患の患者数は、日本で400万人に迫るといわれています。
精神疾患そのものへの理解が進んでいる欧米では、4人に1人という統計もあるそうです。

誰でもかかる可能性のある うつ病。
ご自身が悩まれていたり、周りで苦しまれている方がいたりするかもしれません。

うつ病はどうすれば軽くできるのか、
また、うつ病で苦しむ人にどんな言葉をかければいいのか。

自身もうつ病で悩まれていたmibukiさんに、詳しい話をお聞きしました。

(1万年堂ライフ編集部より)

数年前、うつ病になり、家に引きこもっていた時期がありました。

うつ病になるとどんな状態になるのか、何を考えていたのか、またどうやって回復していったのか、まとめてみたいと思います。

うつ病ってどんな病気?その症状とは

まず、うつ病とはどんな病気でしょうか。

眠れない、食欲がない、一日中気分が落ち込んでいる、何をしても楽しめないといったことが続いている場合、うつ病の可能性があります。

うつ病は、精神的ストレスや身体的ストレスが重なることなど、様々な理由から脳の機能障害が起きている状態です。
脳がうまく働いてくれないので、ものの見方が否定的になり、自分がダメな人間だと感じてしまいます。そのため普段なら乗り越えられるストレスも、よりつらく感じられるという、悪循環が起きてきます。

薬による治療とあわせて、認知行動療法も、うつ病に効果が高いことがわかってきています。早めに治療を始めるほど、回復も早いといわれていますので、無理せず早めに専門機関に相談すること、そしてゆっくり休養をとることが大切です。

うつ病|みんなのメンタルヘルス|厚生労働省 より引用

うつ病の診断を受ける

なんだか最近おかしいなと思って行った病院で、「うつ病ですね」と言われたとき、「え?私が?」というのが最初の印象でした。

うつ病についての知識はありましたし、誰でもなる可能性があることもわかってはいましたが、まさか自分がなるとは思いもしませんでした。

おかしいなと思ったのは、もともと寝つきは悪かったのですが、寝つくのに数時間かかることが数カ月続き、寝ていても悪夢で起きることがよくありました。

食欲も落ち、記憶がところどころ曖昧なこともよくありました。

何より変だなと思ったのは、普段なら感動したりワクワクしたりすることも、何も感じなくなっていたことでした

あるとき、大学の論文の準備で、「何をしたい?」と聞かれたとき、それまではやりたいことがたくさんあって、次から次へとアイデアが浮かんでいたにもかかわらず、私の口から出た言葉は、「何もやりたいと思えません…」。

言いながら、自分で「え?」と思ったことを今でもよく覚えています。

どんな精神状態になるのか

そのころ、夜が来ることが怖くてしかたありませんでした。

誰もいない暗闇の中、一人でいると、どうしようもなくすべてを終わらせたい衝動にかられました。でも、死ぬのも怖い。この葛藤と何度も闘っている間に、朝が来る。心がヘトヘトになる。そんな毎日の繰り返し。

元気なときは、つらいことがあったら、好きな本を読んだり、映画を見たり、友達と話したりして、「気分転換」をすることができました。

しかし、うつ病になると、自分の生活を彩っていたそれらのものがすべて色を失い、なんの興味も持てなくなります。進まない鉛のような時間と、私という存在だけがある。

「あとどれだけこんな毎日を過ごさなきゃいけないのか」
「元の生活に戻れる日は来るんだろうか」
「こんなダメな自分は生きていちゃいけないんじゃないか」

どれだけ考えたかわかりません。

そんな日々の中で、どんな言葉で気持ちが軽くなったのか、うつ病の人には何と声をかけたらいいのか

誰でもこの言葉で楽なれるというわけではないと思いますが、参考までにいくつかあげてみたいと思います。

治し方のヒント「前を向く力をくれた言葉」

⑴「よくここまで生きてきたね」

うつ病になるまでの私の話を一通り聞いたあとの、主治医の一言です。

うつ病と聞くと、「甘えなんじゃない?」という声がよく聞かれます。私自身も「私は甘えてるんじゃないか、もっと頑張れるんじゃないか」と、自分自身を責めてばかりいました。

しかし、今から考えてみると、頑張って頑張って、もうこれ以上無理と心身ともに限界を超えていたと思います。そんなとき、この一言を言われて、今までのつらさをわかってもらえたような気がして、少し報われたような気持ちになりました

⑵「逃げてください、逃げられなかったために命を落とす人がいるんです」

大学を休学したり、仕事を休職したりしていて、「逃げてるだけなんじゃないか、本当はもっと頑張れたんじゃないか」と自分自身を追い詰めていたときに言われた一言でした。

正直なところ、はじめは「それは逃げじゃないよ」と言われるかなと思っていたので、少々面食らった印象でしたが、『逃げ=悪いこと』ではない。

死ぬことを考えるくらいなら、逃げたっていいじゃないと、私のありのままを認めてもらえた気がして、すごくホッとしました。

⑶「あなたが悪いんじゃない」

これは様々な場面で何度も繰り返し言われた言葉です。

自分が悪いから、弱いからうつ病になったんだと思い込んでいた私にとって、どれだけ言われてもなかなか受け入れられなかった言葉でもあります。

しかし、繰り返し繰り返し何度も言われることで、やがて私自身も「私が悪かったんじゃないよね」と言えるようになり、自己否定を繰り返さなくなりました。これは本当に大きな進歩でした

ただでさえつらいのに自己否定を繰り返していると、アリ地獄に堕ちたように苦しみがどんどん深くなってしまいます。

うつ病で働けない、何もできないそんな自分を否定せずに、そのまま受け入れられたことで、ようやく前を向くことができるようになりました。

⑷「今うつ病になったのは、20数年分の疲れが出たからだよ」

うつ病になってしまった自分を責める私に、言われた言葉です。
自分が弱かったから、自分に甘いからうつ病になったんだと当時の私は思っていました。

しかし、今まで無理を積み重ねてきたから、こうなるのは無理もなかったんだ、と言ってもらえて初めて、時間はかかってもちゃんと治そうと前を向くことができました

 

この通院に加えて、生活習慣も気をつけるようにしました。

  • なるべく規則正しい生活を心がける
  • 食事はタンパク質をしっかりとるようにする(食欲も気力もないので、準備の簡単な炭水化物に偏りがちになります。そこで糖質を減らしてタンパク質を摂るようにしていました。卵、豆腐などは簡単に摂取できるのでおすすめです)
  • 少しでも体を動かす(ストレッチや呼吸法など)

こういうことを続けていくうちに、本当にゆっくりですが、数カ月をかけて段々と良くなっていきました。

ただ、精神科や心療内科の医師や臨床心理士との相性が治療にかなり影響があると思うので、しばらく通ってみて、この人とは合わないと思ったら、他の病院に行ってみるのもありだと思います。

私は幸運なことに、2件目で相性のいい主治医と会うことができました。相性は本当に大事だと思います。

今うつ病で苦しんでいる方へ

つらいですよね。周りの目も気になって、休むに休めない、自分は何をしているんだろうと自分を責めてしまっていませんか?
私はそうでした。

先の見えない真っ暗なトンネルに迷い込んだような不安な気持ちになり、何度も押しつぶされそうになりました。

でも、今はそう思えなくても、また笑える日は来ます。
とてもそんな風には思えないかもしれません。でも、すべてを終わらせたいと思うとき、心のどこかで「きっとそういう日が来る」と信じてみませんか。私は心の片隅でそう信じてきて今があります。

心はすぐに変えられなくても、行動を変えることはできます。まずは、ご飯やパンだけでなくゆで卵を追加するとか、食事を少し変えてみることから始めてみませんか。

そして、どうか周りの人や病院に助けを求めてください。助けを求めることは、弱いのではなく、むしろ強さだと思います

一緒に今日を生きてみませんか。

まとめ

うつ病は、治るのに時間のかかる病気です。明日すぐに良くなるということはありえません。

それでも、肯定的な言葉を繰り返し繰り返し言ってもらうことが、回復の近道だったなと思います

最後に 身近な人がうつ病で苦しんでいる方へ

「本当に同じことを伝えていればいいのか」と思われるかもしれませんが、同じことを何度も繰り返し言われることが、何よりも安心できました

ゆっくりでも良くなる日はきっと来ます。
側にいる人に「うつ」がうつることも少なくないと思うので、ほどほどの距離を保ちながら、一緒にいるときは肯定的な言葉をかけていただけると有難いなと思います。

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