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デスクワークの人は要注意!健康長寿を妨げる「サルコペニア」と予防法

「制限されることなく生活できる期間」といわれる健康寿命。

健康寿命を延ばし、元気に長生きしたいというのは誰もが思われることでしょう。
しかしそれには普段からの予防法の実践が大切です。

デスクワークの方は特に気をつけていただきたい「サルコペニア」とその予防法について、内科医の刀塚俊起先生にお聞きしました。

(1万年堂ライフ編集部より)

サルコペニアが引き起こす?肺炎が死亡原因で上位の理由

死亡原因の4位が、肺炎です。

肺炎は元気な若い人にも起きうる病気です。
肺炎の多くは、適切な抗生剤の使用によって治ります。。

ところが、高齢者では全身の機能低下にともない、飲み込む力が弱くなって、食べたものが肺に入る誤嚥性(ごえんせい)肺炎が多くを占めるようになります。

このような方の多くは寝たきり状態であり、枯れ木のようにやせ細っています。

枯れ木のようにやせた状態というのは、筋肉量が低下しているということです

寝たきり状態になるまで筋肉がなくなる(=サルコペニアといいます)が、健康長寿を妨げる要因の一つになっていることが分かってきました

年齢とともに体重が徐々に減少していくのは、筋肉量が減っているためです。
特に50歳を超えた頃から、筋肉の減少がはっきり現われます。

80歳までに30%の筋肉が減少するといわれます。
年間1%のスピードです。

特にもともとやせ型の場合は、年齢とともに筋肉量の減少が目立ってきます。

サルコペニアを予防し、健康寿命を延ばすには

加齢とともに進行する筋肉の減少を食い止めるには、どうしたらよいのでしょうか?

薬剤やホルモン剤なども研究されていますが、副作用などで決定的なものはまだありません。

もっともシンプルかつ効果的方法は、運動です
何歳になっても、筋肉はトレーニングをすることによって増加することが明らかになっています

健康な生活を維持するには、運動は必要不可欠です。
これまで運動は糖尿病や肥満(メタボリック症候群)に勧められてきましたが、すべての人にとって必要なのです。

現代は自動車により歩行する機会が減りました。事務作業がほとんどという人は、1日3000歩も歩いていません。

現代のライフスタイルが慢性的運動不足を生み出し、さまざまな病気を生み出す原因の一つになっています

糖尿病やメタボの人だけではない!すべての人に運動は必要

これまで運動は、糖尿病の人やメタボ(肥満)の人がターゲットにされ、その必要性が強調されていましたが、標準の人ややせた人にはそれほどは勧められていませんでした。

やせた人は筋肉量が肥満の人より少なく、運動をしていなければ、より危険である可能性すらあります

すべての人にとって、健康の維持には適切な運動が必要不可欠です。
やせた人で筋力の低下や歩く早さが遅くなってくると、さらに危険であるといわれています。

それでは、どれくらいの運動が必要なのでしょうか。

中之条研究によると、

健康な75歳の人には、毎日、

男性8000歩の歩行
女性7000歩の歩行

男性は20分の早歩きの時間
女性は15分の早歩きの時間

が必要だという報告がありました。

この運動によって、メタボリック症候群、高血圧症、糖尿病、高脂血症などの多くの病気は予防できると考えられます

歩くのは面倒と家でテレビを見たり、じっとしたりしていることが多い方は、ぜひ、今日から外に出てウォーキングをされることをお勧めします。

ショッピングモールを歩くのでもよいでしょう。

里山は高低がありますので、足の筋力やバランスを高めることができます。

日常でできる!おすすめの筋トレ

運動なら何でもいいですが、とにかく身体を動かすことが大事です。

歩くときに気をつけたい姿勢

まず、歩くときの姿勢はどうでしょうか。背筋が伸びていますか?
若くても背中が丸くなっている人も多いですね。背中が丸くなるのは、年とともに背筋が弱くなってくるからです。

意識して、背筋を伸ばすことをまずやってみましょう。

背中が丸くなると、心臓や肺を圧迫します
また胃腸を上に押し上げてしまい、逆流性食道炎が起きやすくなります

ついパソコンや手元の仕事にのめり込んでいると、背中を丸めた姿勢になってしまいます。

歩く時間の目安は?

30分経てば、背中を伸ばし1~2分歩くことをお勧めします。
ある研究によると、2分間歩けば60分の運動不足の悪い効果をキャンセルできるというものもあります

仕事が忙しくて歩けないという方でも、書類を見ながら2分間、オフィスを歩くくらいならできると思います。

自分でときどき鏡を見て、姿勢をチェックしましょう。
知らず知らずに背中が丸くなっていることに気がつくでしょう。意識して背筋を伸ばすことが、筋トレになるのです。

歩くスピードと歩幅

次に、歩くスピードと歩幅です。

足の筋肉の衰えにより、年とともに歩幅が狭くなります。

歩幅を十分に広げて、大股で歩くくらいの気持ちが大事です大股歩きによって、足の筋肉が鍛えられます
骨盤を前にぐっと出すイメージで、目線はまっすぐ先を見て歩くように心がけましょう。

可能ならば、階段は歩いて登りましょう。

また、両足をつけて立ったとき、「気をつけ」の姿勢ができなくなっていませんか。
歩くのもガニ股になっていきます。これは、年とともにバランスが悪くなるからです。

片足で目をつぶって立てますか?
30秒の片足立ちができなくなっていませんか?

バランスが悪いと転倒の危険が増えます。

これを正すには、モデル歩きに心がけるということです
一直線をイメージして足を前に出して歩きます。

また、片足立ちは、トレーニングによって鍛えることができます。

誰でもいつでもできる筋トレを今日からやってみましょう。

まとめ

  • 寝たきり状態になるまで筋肉がなくなることを「サルコペニア」といい、これが健康長寿を妨げる要因の一つになると分かってきています
  • 筋肉の減少を食い止めるシンプルかつ効果的な方法は、運動です。慢性的運動不足がさまざま病気を生み出す原因の一つになっています
  • 尿病の人やメタボ(肥満)の人だけでなく、筋肉量の少ないやせた人も健康維持に運動が不可欠です
  • とにかく身体を動かす機会をつくっていきましょう。2分間歩くだけで60分の運動不足の悪い効果をキャンセルする効果もあるといわれています
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