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自己評価を高め、潜在意識をプラスにするには?成功体験を蘇らせる「ハッピーログ」-東洋医学の専門医が語る健康法③

『心と体の健康十講』(東京図書出版)の著者であり、内科医の清水和彦先生より「東洋医学の健康法」をご紹介いただいています。

前回の記事では、自分を好きになる「“プラス感情”の保ち方」を教わりました。

今回は、感情よりさらに深い「潜在意識」をプラスにし、良い習慣を身につける方法をご紹介いただきました。

(1万年堂ライフ編集部より)

何度も、同じ失敗を繰り返してしまう。
あるいは、気がついたら、無事に終わっていた。

そのように人は同じような行動パターンをとってしまうものです。

意識して、そこから逃れようとしても簡単ではありません。

それは、無意識の心、心の奥底にある潜在意識が強く働いているからです
潜在意識によって感情やイメージが形成され、思考パターンが決まり、思考パターンによって行いが左右されます

潜在意識をプラスにする“成功体験の積み重ね”

自分の潜在意識はどうなのでしょう。

今までの経験や知識の積み重ねで、潜在意識が形成されます

人に褒められたり、感謝されたり、表彰されたりするなど、成功体験の多い人は、自然と潜在意識がプラスになり、感情もプラスになります。

成功体験の少ない人は、潜在意識がマイナスで自己評価が低くなり、感情もマイナスになってしまいます。どうせ自分は大した人間でない、自分にはできない、何事にも自信が持てない。

憂鬱で自己嫌悪、そういう感情では何を行っても失敗する可能性が高く、さらに自己評価が低くなってしまいます。悪循環です。同じことを繰り返すことになってしまいます。

悪いことも、良いことも、同じパターンの繰り返しです。

小さなことでも、一つ一つ成功体験を積み重ねていくことが大事です

実は忘れているだけ。誰にでも成功体験はある!

成功体験を積み重ねるとは、成功体験を意識して、記憶し、思い起こすことです

  • 計画どおりにできた
  • 思いどおりになった
  • 褒められた
  • 感謝された

それらは、みな成功体験の一つです。

嬉しかった、楽しかった、気持よかった、感動した、そういう体験も、広い意味で成功体験に入ります

今日一日を振り返って、何か感動したこと、嬉しかったことはなかったでしょうか。

「特に今日はなかったかな」。そういう人でも、昨日は、先月は。最近、1年間ではどうでしょう。

学生のころ、何かで表彰されたり、腹の底から笑ったりしたようなことはなかったでしょうか。

子どものころはどうでしょう。

過去にドンドンと遡っていけば、誰でも、何か“良い”体験があるはずです。それが成功体験です

残念ながら忘れてしまいがちですが、実は、一日過ごせば、何か色々とあるものです。

たとえば、

  • 食事をして、美味しかった
  • 青空がキレイだった
  • 綺麗な花が咲いていた
  • すれ違った人が笑顔で挨拶してくれた
  • 「ありがとう」と感謝された

など。

小さなことでも、周りにはいろんな成功体験の素があります。

成功体験を重ねることで、自信になり、自己評価が高まるのです。そして、潜在意識がプラスになり、感情もプラスになります

そうすると、何となく、うまくいきそうな気がしてきます。それは、歯車が良い方向へ動き出している表れです。悪循環の反対です。

一つ一つ、小さな成功体験がタネとなって、やがて大輪の花が咲くことになるのです

過去の成功体験の感動を蘇らせる「ハッピーログ」

成功体験を記録することを「ハッピーログ」といいます。

小さなことでも、メモすることで強く記憶され、後々、力を発揮することになるのです

メモを見返すことで、その時の感動が蘇ってきます。手帳を携帯して、常にメモをするのです。そして、何度も見返すのです。

大きな感動を覚えても、すっかり忘れてしまってはもったいないですね。感動的な出来事を、一度、振り返って思い出してみましょう。

10年前でも、20年前でも、構いません。

泣くほど感動したこと、飛び上がって喜んだこと、深く感謝されたこと、驚くほどうまくいったこと、何かなかったでしょうか。

過去の栄光を思い出して、哀愁に浸るのではありません。
過去の出来事を縁として、感情をプラスにするのです

魂が震えるような感動の経験があれば、その時の情景をありありと思い浮かべ、周りの人の表情や雰囲気、香り、空気の流れ、その場にタイムスリップして感動を呼び起こすのです

大人になると感動が薄くなる?感情をプラスにする工夫

私には小学生の子どもがいます。誕生日にちょっとしたプレゼントを渡しても、飛び上がって喜びます。

その様子にこちらが驚くほどです。与えたおもちゃで、いつまでも遊んでいます。同じ絵本を何度も繰り返し見ています。あめ玉一つでも、ジュース1本でも、ニッコリと笑います。

年齢を重ねると、感動しなくなるのでしょうか。

色々な経験をすると、驚くようなことは少なくなるのかもしれません。

運動会で1等になった。芋掘りをして、大きな芋を採った。上手に絵を描いて褒められた。誕生日にプレゼントをもらって喜んだ。

おそらく、誰でも、他愛のないことに飛び上がって喜んだ経験があるはずです。

その時の記念品や写真があれば、部屋に掲示して常に目にするのも効果的です

また、

  • 好きな服を着る
  • お気に入りの文房具を使う
  • 綺麗な花を生ける
  • 音楽やアロマ

のようなものも、成功体験からは外れますが感情をプラスにするのに役に立ちます。

大切な人の写真も、感情をプラスにする元となります。

小さな成功体験も、チリも積もれば大きな力となります。やがて全身に自信がみなぎり、失敗を恐れず、困難に打ち勝つことができるのです

自分の感情をプラスにするにはどうすればよいか、真剣に考えるべき重要課題です。

まとめ

  • 同じ行動パターンを繰り返してしまうのは、潜在意識が強く働いているからです。成功体験が多いと潜在意識がプラスになり、何事も自信が持てるようになり、自己評価が高まります
  • 成功体験を意識・記憶し、思い起こすことで、成功体験が積み重なります。過去に遡れば、誰にでも成功体験、“良い”体験はあります
  • 成功体験を記録する「ハッピーログ」をつけ、何度も見返し、過去の感動を呼び起こす。それにより感情をプラスにさせ、やがては大きな力、自信になります

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