最近、家の近くを歩いていると、「おはようございます」と笑顔で声をかけてくれる人に出会います。
初めは少し驚きましたが、何度か挨拶を交わすうちに、その道を通るのが楽しみになってきました!
たった一言の挨拶ですが、朝から、元気が湧いてきますよね。
今回は、書籍『新装版 光に向かって100の花束』の一部を、ご紹介します。
にこやかな笑顔と、明るいあいさつほど世の中を楽しくするものはない
ジョン・ワナメーカーは、デパート王といわれる。
店員募集の広告を見て、一人の青年がやってきた。
みずから面接したワナメーカーの質問に彼は、「イエス、ノー」と、適切に即答して少しの誤りもなかった。
体格も立派だし、学力も十分。同席者は採用を確信して疑わなかった。
ところがどうしてか、不合格になったのだ。
「たいそう、よい青年のようでしたが、どこかお気に召さないところがありましたか」
側近の不審にワナメーカーは、こう言っている。
「あの青年は、私の質問に、『イエス、ノー』と、ぶっきらぼうに言うばかりで『イエス・サー、ノー・サー』(敬称)と、丁寧な物言いをしなかった。
あんなふうではきっと、お客に親切を欠くことがあるにちがいない。
親切第一がモットーの私の店には、雇うわけにはゆかないのだよ」
たったの一言が、いかに大切か。
「社長が愉快げに〝おはよう〟とあいさつされると、一週間は楽しく働ける」
こう言って、ワナメーカーの店員たちは、喜々として働き、店は栄えに栄えたという。
なにが社会奉仕といっても、にこやかな笑顔と明るいあいさつほど、世の中を楽しくするものはない。
彼は街頭をゆく楽隊のように、四方に光明をバラまく。
笑顔とあいさつを出し惜しむ者ほどの、ドケチはないといってよかろう。
ちょっと目もとの筋肉を動かし、わずか一言、二言を話すだけで、人に幸福を与えることができるのに、それすらもケチるからである。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
シドニー・スミスは、おもしろいことを言っている。
「少なくとも一日に一人を喜ばせよ。
十年すれば、三千六百五十人を喜ばせることになる。
一町村あげて喜ばせる、寄付金を出したのと同様だ」
まさに釈迦の〝和顔愛語〟の布施行である。
(『新装版 光に向かって100の花束』p.44-45 著:高森顕徹)
66万部突破! ロングセラーの新装版
たくさんのお金や物が無くても、人を幸せにできるのが、笑顔や、あいさつ、礼儀なんですね。
1日に1人を幸せにする小さな親切も、続けると3,000人にもなるとは、驚きの結果です……。
まずは身近にできることからコツコツと、相手が喜ぶことを考えて、行動していきたいと思います。
今回ご紹介した『新装版 光に向かって100の花束』は、古今東西の失敗談、成功談などから、元気がわくエピソードを集めた100のショートストーリー集です。
1話3分で読める気軽さで、面白いだけでなく、人間関係、仕事の悩み、子供の教育、夫婦仲など、人生を明るくするヒントにあふれています。
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『光に向かって100の花束』の著者、高森顕徹先生が監修した新刊『人生の目的 旅人は、無人の広野でトラに出会った』が、今、全国の書店に並んでいます。
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