「やるべきこと」と「やりたいこと」の違いは?【こども歎異抄⑩】

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「やりたいこと」より「やるべきこと」、簡単なはずなのに…

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    大人になると、「やるべきこと」がぐっと増えるよね。

子どもに対して、ゲームやおもちゃより、まず宿題!と口をすっぱくして言っている方は多いと思います。

よく、「まずはやるべきことから」と私たち大人が子どもに教えているように、
仕事だけでなく、家事や育児においても、「やるべきこと」を優先する力はとても大切、と言われますよね。

しかし、子育てや家事に追われていると、「やるべきこと」が嵐のようにやってきて、
自分が「やりたいこと」なんて、考える時間もない……というのが現実ではないでしょうか。

子どもの優先順位は、「やりたいこと」よりも「やるべきこと」、とシンプルです。

一方、大人の毎日は、つねに、やるべきことが山積みで、やりたいことにたどり着く余裕さえ、なかなかありません。

自分なりに優先順位を決めて、効率的にやっているつもりなのに、毎日がバタバタと慌ただしく、全然時間が足りなくなってしまうのは、一体なぜなのでしょう。

「やるべきこと」は、無限に増えていくもの

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    「やらないこと」を決めるのって、結構大変みたい。

それはもしかしたら、本当は「やらないよりやった方が良い」ぐらいのものを「やるべきこと」と思っているからかもしれません。

子どものしつけや習い事、親戚や近所の人との付き合い、PTAの係、職場の同僚からたのまれた仕事……など、やるべきことは無限に膨らんでいくものです。

しかし、少し冷静に振り返ってみると、人からよく思われたい、という心が「やるべき」と感じる理由の根底に見えてくることもあります。

たとえば、周りの人に頼られるのがうれしいから、同じクラスの子と比べてうちの子ができないと恥ずかしいから、と無理をしているものはないでしょうか。

私たちはどうしても、他人から押し付けられたことや、他人のためにしていることで、毎日手一杯になっている、と思いがちです。

ですが、その中には、「やらない」という決断もできたのに、自分自身がやることを選んだ、「やりたいこと」も紛れ込んでいるのかもしれません。

それは本当に、「やるべきこと」?

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    欲は無限、命は有限、だね。

そう考えると実は、「やりたいこと」と「やるべきこと」の区別は、意外と難しいことがわかります。

他人からよく思われたい、嫌われたくない、という心を「名誉欲」ともいわれますが、
欲の心は無限に広がっていくものですから、いつまでも満たされることがありません。

一方で、私たちが使える時間は限られています。

もし、あれもこれも、と限りない欲を満たすために、もっと大事なことに充てる時間が奪われているとしたら、なんだかもったいないですよね。

山積みのやるべきことに追われて、心の余裕がなくなっているときは、本当に大切なことに時間を使えているか、見つめ直すタイミングでもあります。

先の先まで見たときに後悔しないために、「これは、本当に私が今やるべきこと?」と、一度、棚卸しをしてみることも必要かもしれません。

(1万年堂ライフ編集部より)

いま話題の古典、『歎異抄』

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仕事に家事に育児に、慌ただしい毎日だけど、一体どこに向かって頑張ってるんだろう?
人生で本当に時間を使うべき、大切なことってなんだろう……?

そんな疑問にそっと寄り添い、生き方のヒントを与えてくれるのが、700年前の古典『歎異抄』です。

この度62万部を突破したロングセラーの解説書『歎異抄をひらく』(著:高森顕徹)には、次のような喜びの声が届いています。

「家族にも紹介しようと思います」(31歳・女性・主婦)

「これからの私の人生において、必要で大事な一冊になる本です。」(41歳・女性)

「人生の折り返し地点を迎え、少し立ち止まり、読んでみました。私にとって、これから何度も読んでいく本だと思います」(49歳・女性)

(『歎異抄をひらく』の読者アンケートより)

▼詳しく知りたい方はこちら▼

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マンガ『こども歎異抄』とは

子どものころ、ひそかに感じていた、素朴な疑問。
家族や学校の先生に聞いてみても、「まぁそんなものだよ」「考えてもどうしようもない」とごまかされて、モヤモヤした経験はありませんか?

大人になるにつれ、知りたかった気持ちにはフタをして、目の前のことに追われる毎日。
「心とは?」「人間とは?」「生きるってどういうこと?」
今さら人に聞けなくなってしまった人生のギモンを、700年前の古典『歎異抄(たんにしょう)』を通じて、少し深めに掘り下げるマンガ連載が、『こども歎異抄』です。