【3日間限定】全文無料公開は終了しました。ただ今、1章まで公開しております


生きづらいHSPのための、自己肯定感を育てるレッスン

生きづらいHSPのための、自己肯定感を育てるレッスン

高木のぞみ、高木英昌(著)

発売前の【3日間限定】無料全文公開は、おかげさまで大きな反響をいただきました。
たくさんの方に読んでいただけましたことを、大変うれしく思います。

好評につき、引き続き、プロローグから1章まで公開いたします。

著者の高木のぞみさんは、物心ついた頃から「周りと何か違う」「人に耐えられることが自分には耐えられない」と感じていたといいます。
生きづらさを抱えたまま成長し、夢だった看護師となるも、無理を続けた結果、うつ病を患います。
根本的な治療を探すうちに、自身の生きづらさの原因が、自己肯定感の低さHSP(Highly Sensitive Person)の気質にあることを知ります。
これが、その後の生き方を変える、大きなきっかけとなりました。

本書には、HSPや自己肯定感について、10年間培った知識だけでなく、著者が自らが実験台となって試したあらゆる作業、レッスン、ヒーリング法の中から、効果のあったもの全てを収録しました。

医学的・心理学的な内容は、夫である精神科医の高木英昌氏がサポートしました。

この中から「自分にも合いそう」「これならできそう」という方法が見つかった方は、ぜひ今日から、実践していただきたいと思います。

ご予約はこちらから

生きづらいHSPのための、自己肯定感を育てるレッスン

生きづらいHSPのための、自己肯定感を育てるレッスン

高木のぞみ、高木英昌(著)

書籍紹介

「みんなに耐えられることが、どうして自分は耐えられないんだろう」と悩んだことはありませんか?
また、自分が感じていることを、周りから「考えすぎじゃない?」「気にしすぎだよ」と言われて落ち込んだことはないでしょうか。

HSP(ひといちばい敏感な人)の中には、子どもの頃から、人と違うことに戸惑い、自分の感覚を否定し続けて生きてきた人が少なくありません。

人に合わせようと必死に頑張り続けた結果、学生時代にうつ病を発症。その時の絶望感を、著者は、「まるで、世の中のすべての色が消え、世界が音を立てて崩れていくよう」だったと表現しています。

本書には、生きづらさを抱えやすいHSPが、楽に生きられる方法はないかと、10年間、著者自身が実験台となって模索してきたことのすべてが、まとめられています。

ポイントは2つ。
「HSPである自分を知ること」と、
「自己肯定感を育てること」です。

この本の中から、どれか一つでも、自分に合う方法を見つけて、実践してみていただきたいと思います。

生きづらいHSPのための、自己肯定感を育てるレッスン

生きづらいHSPのための、自己肯定感を育てるレッスン

高木のぞみ、高木英昌(著)

書籍の内容はこちらから!

プロローグ

物心がついた頃から、ずっと不安で、いつもおびえていました。

何が怖いのかすら分からず、そんな不安を抱えているなんて、弱い子だと思われるのではないかとまた不安で、大丈夫なふりをするようになりました。

でも、ずっと疑問に思っていたことがあります。

「直接自分が怒られたり、問題を起こしたりしたわけでもないのに、どうしてこんなに恐怖を感じるんだろう?」
「どうして私はいつも焦っているんだろう?」
「どうして、周りのみんなと同じようにできないんだろう?」

1人焦って空回りしているのが恥ずかしくて、萎縮して、何も言えなくなる状態に、劣等感を抱いていました。

成長するにつれて、その劣等感はどんどん強くなっていきます。

「こんなに怖い世界だけど、きっとみんなも同じように感じて、闘っているんだ」
「みんなも頑張っているんだから、私も頑張らなきゃ」
と言い聞かせていました。

そうは思っても、どうしようもない恐怖心から逃れるために、努力をするようになりました。
「みんなに耐えられることが耐えられないのは、自分の心が弱いからだ、努力が足りないからだ、もっと頑張らなきゃ自分に存在価値はないんだ」と思っていたからです。

◆ ◆ ◆

中学生になり、習い事や部活動、委員会に生徒会活動など、次から次へといろいろなことを頑張る私に、周りの人は、「そんなに頑張ってすごいね」と声をかけてくれます。
でも、頑張っていないと生きていていいと思えない、その恐怖心からやっているだけだったので、「すごいね」と言われるたびに複雑な気持ちでした。

忙しくなるにつれ、神経が高ぶって、夜眠れなくなる日が多くなります。

寝つくのに時間がかかる、泣き疲れないと眠れない、寝ついても、反対車線から飛び出してきたトラックにひかれそうになる夢を見ることが続く……。そんな状態になっても、「もっと頑張らなきゃ」という思いは消えず、中学、高校、大学とそのまま走り続けたある日、心の異変に気づきました。

勉強に、興味も関心も持てない。
卒業論文のテーマも課題も、やることは山積みなのに、アイデアが全く浮かばない。
それまでの私は、やりたいことが1つに絞れないくらい、いろいろあったのに、です。

どうしたんだろう……と自分の変化を受け入れられませんでした。
「気のせい」「やる気がないだけ」「みんな頑張っている、私ももっと頑張らなきゃ」と自分に言い聞かせる毎日。

でもこれが、大きな間違いでした。

◆ ◆ ◆

自分の異変を見ないようにして頑張り続けた結果、本当に何もできなくなりました。

朝起きること。
食事を取ること。
学校に行くこと。
友達と話をすること。

それまで普通にやってきたことが、何もできなくなりました。支えになっていた趣味に対しても、心を癒やしてくれた空や星を見上げても、何の感情も持てない。そんな自分が恐ろしくなりました。

何かがおかしいと思って精神科を受診すると、うつ病の診断。

「周りからいつも笑顔で明るいね、と言われていた私がうつ病? 何かの間違いじゃないの?」と受け入れられませんでした。

でも、おかしくなっていたのも事実で、少しほっとしていた自分もいました。
もう何年も、頑張るしかないと無理をし、このスピードで生きていくのは、もう限界だと感じていたからです。

何も手につかなくなってしまい、大学を休学しました。
そして、「周りの友達はみんな普通に通っているのに、やっぱり自分は耐えられなかった」と、さらに劣等感の塊になっていきます。

◆ ◆ ◆

この頃は、1日を生き抜くこと、24時間存在することが、とても難しく感じました。
心が疲れ果ててしまうと、1秒1秒が鉛のように進まない、一呼吸がつらいのです。

何の希望も持てない時間だけが過ぎていき、生きている価値が感じられない自分自身に、頭がおかしくなりそうでした。

「もっと頑張れたんじゃないか」
「うつ病なんて間違いで、甘えているだけなんじゃないか」

周りもそう思っていたと思いますが、誰よりも自分を責めていたのは私でした。

「半年休んだのだから、これ以上は迷惑をかけられない」と焦り、あまりよくなっていないにもかかわらず、大学に復帰し、就職もしました。

夢だった看護師。半ばあきらめていたのに、ここまで来られたことが、とてもうれしくて、仕事は楽しく充実した毎日でした。
しかし、そんな日は長く続きませんでした。

自覚的にはうつ病から快復していたとはいえ、再び思考停止や精神面の落ち込みが定期的にやってきて、なかなか安定はしません。そして無理を重ねた結果、うつ病が再発し、休職することになってしまいました。

◆ ◆ ◆

休職が決まった時、「私はもうこの世界で生きていくのに向いていない」「元気になれる日なんてもう来ない」「もうダメだ」と絶望しかありませんでした。

でも、この時、心療内科の先生に言われた言葉に、少し救われました。

「休職したからには、今度こそちゃんと休んで、治して、先のことは、よくなってから考えよう」
考えることさえも放棄させてくれたおかげで、少し冷静になることができました。

そして、「幼い頃のことを振り返るのは、いいことだと思うよ」とも言われ、1枚のチェックリストを渡されました。
それが、HSP(ひといちばい敏感な人)のチェックリストでした。

すると、9割以上に該当。
私の感じてきた違和感は、心が弱いのではなく、気のせいでもなく、HSPだったからかもしれないと、少しだけほっとしました。

しかし、「敏感なところはどんな人にもあるよね」「敏感だから、人と同じように頑張れなくてもしかたないなんて、甘えだよね」「みんな大変な思いをして、それでも頑張っているんだから、私も頑張らなきゃ」という思いは消えません。

この時は、「そういう考え方もある」というくらいで、まだ自分がHSPだと受け入れることができなかったのです。

◆ ◆ ◆

休職してからしばらくは、とにかく何もできず、その日を生きることだけで精いっぱいでした。

ちょっと落ち着いてきた頃、先生の「幼い頃のことを振り返るのはいいことだと思うよ」
という言葉を思い出し、自分の過去を、年表のような形で振り返ることにしました。

年齢、イベント、家族の状況、その時感じていたことなど、事実だけをノートに書き出してみました。
すると、あることに気づきました。

明るくて元気で、努力が好きだと思っていた自分が、実は、「心の中の不安を必死に隠そうと、明るくふるまってきただけだった」ということが。

そして突然、感情が爆発したように、次から次へと記憶がよみがえったのです。

今にも泣きだしそうな不安な表情の女の子が、せきを切ったように悲鳴を上げて泣いている。その声は、私の内側から噴き上がってくるような感じでした。それは、もう1人の自分に対して、「ずっと耐えてきたことに、やっと気づいてくれたんだね」という気持ちでした。

「虐待されて育ったわけでもない、いじめに遭ったわけでもない、愛されて育ったことも事実、それなのに、うつ病になるなんて、自分が弱いからだ」とずっとそう思っていました。

でも、「こんなに耐えてきた子がいたんだ」と気づいた時、私が今、うつ病になったということは、何かあるのではないか、と自分の心に目が向いたのです。

そして、先生に渡されたHSPのチェックリストの存在を思い出し、HSPに関連する本やブログを読みあさるようになりました。

それが、エレイン・アーロン博士の『ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ。』という本との出会いでした。

◆ ◆ ◆

この本を読んた時、「分かる……。まるで私の心を見透かしているみたいだ」と感じ、自分だけではなかったという安心感から、体の力が抜け、崩れ落ちそうになりました。

これまでは、自分がいろいろなことに耐えられなかったのは、HSP特有の敏感さによるものだとは受け入れられませんでした。HSPを受け入れることは、すべてをHSPのせいにしてしまう甘え、逃げなのではないか、と思っていたのです。そんな私にとって、この本は衝撃でした。

うつ病で休学したことも、休職になってしまったことも、「頑張りが足りなかったんじゃない、気持ちが弱すぎたのでもない、どうすることもできなかったんだね」と、自分を責めるのではなく、「認める」ことができました。

その時に、自分はHSPだと受け入れることができたのです。
生まれて初めて、「自分の感覚を否定しなくていいんだ」「HSPである自分の感覚を信じて、この世界で生きていこう」と思えた瞬間でした。

ここから先に書くことは、HSPである私の世界観と、生きづらさを抱えやすいHSPが楽に生きられる方法はないかと、自分が実験台となって模索してきたことです。

人によって合う、合わないがあると思いますが、どれか1つでも、楽になれる方法が見つかることを願っています。


生きづらいHSPのための、自己肯定感を育てるレッスン

生きづらいHSPのための、自己肯定感を育てるレッスン

高木のぞみ、高木英昌(著)

1章 子どもの頃から感じてきた違和感

みんなが自分と同じように感じているわけではない

HSPとはどんな人なのかを知りたくて、私が初めて読んだHSPの本が、エレイン・アーロン博士の『ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ。』でした。
この本に書かれているHSPの特性は、「本当にそうだ」とうなずいてしまうものばかりでした。
その中でも、私がいちばん衝撃を受けた部分を紹介します。

たいていの人は、サイレンの音や、まばゆい照明、変な匂い、ごった返した人の波などを無視することができる。だが、HSPにはそれができないのだ。~中略~
たいていの人は、部屋に入ると、家具やそこにいる人に目がいく。せいぜいそれくらいしか気づかない。ところが、HSPは一瞬にして、自分がそこにいたいかどうか、その場の雰囲気は自分に友好的か敵対的か、空気は新鮮かよどんでいるか、花を活けた人はどんな人柄かなどということまでを察してしまう。
もしあなたがHSPで、自然にこういうことを察知していても、それが特別な能力だとは
思っていないだろう。自分の中で起こっていることは他人と比較できないからだ。あなたが気づくのは、自分は他の人よりもいろんなことに耐えられない、ということだけ。あなたは実は、高い創造性、洞察力、情熱、思いやりなど、社会が高く評価しているものを持つグループに属しているのだが、そんなことは思いもよらない。
これはひとつのパッケージなのだ。私たちの特徴である敏感さは、用心深さ、内向性、ひとりでいる時間の必要性などと一緒にセットになっている。世の中の大多数を占める「敏感でない人々」は、私たちを臆病で、恥ずかしがり屋で、意気地がなくて、非社交的だと見なす。こういうレッテルを貼られたくないから、私たちは他の人と同じように振る舞おうとする。しかし、そうすることで神経が高ぶり、苦しくなってしまい、今度は、まわりから神経症的だとか気が違っているなどと思われるようになり、最後には自分でもそうだと思い込んでしまうのだ。
〔エイレン・N・アーロン(著)、冨田香里(訳)『ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ。』〕

幼い頃から感じてきた恐怖は、みんな同じように感じていると思っていました。みんな同じように感じているのに、耐えられない自分は弱いと自己否定を繰り返してきました。
しかし、「HSPではない人は、同じように感じていないのだ」と知った時は、本当に驚きました。
私が感じていたことは、個人差はあってもHSPに特有のもの。そもそも感じていた刺激量にかなりの差があったのだと、この時初めて気づきました。
自分が甘えていたのでも、感覚が特別おかしかったのでもなかったと分かり、ほっとしました。
そのうえで、自分の過去を書き出した年表を見てみると、すごく納得できました。
どうしてずっと恐怖心が拭えなかったのか、何が気掛かりだったのか、その時どんなことを考えていたのか……。いろいろなことがふに落ちたのです。

怖い、苦手、不安、ソワソワ…… 周りは気になることだらけ

子どもの頃から「どうしてみんなは平気なんだろう」と違和感を覚えていたことは、たくさんありました。あくまで私の場合ですが、挙げてみたいと思います。

● 怒っている人が怖い

小学校に入ってから、学校の先生が怒っている時、異常に萎縮していました。怒られている相手が忘れ物をした友達だったり、乱暴をした男の子だったり、自分が怒られているわけではないのに、です。
どなり声を聞くと、頭のてっぺんからつま先まで、ビリッと電流が走る感じがあり、みぞおちの辺りがソワソワします。電流が走るような感覚は、車を運転中にヒヤッとした時の感覚に似ていると思います。また、みぞおちの辺りがソワソワする感覚は、遊園地のジェットコースターで落ちる時のような感じです。しかもそれらの感覚が、学校から帰って、夜寝るまで続くのです。
怒られていた本人があっけらかんとして、周りの友達も休み時間になると普通に遊んでいるのに、自分は怖くて怖くて固まっていることしかできなくて、どうしてこんなに弱いんだろう、みんなはなんて強いんだろうと落ち込んでいました。

● 遅れることに対する恐怖感が強い

小学生くらいから、学校や習い事の集合時間や、友人との約束に遅れそうになると、恐怖から、みぞおちの辺りがザワザワしてしかたありませんでした。
「遅刻したらどうしよう」「人に迷惑をかけてしまう」「みんな集まっている中に入っていくなんてできない」と思っていました。だから、いつも最悪を想定して行動していました。
車が渋滞にはまっても、バスが遅れても、電車に乗り遅れても間に合うように、少なくとも30分前には到着していないと安心できなかったのです。
周りの人には焦らせているようで申し訳なく思っていましたが、遅れそうになるとパニックになるので、どうすることもできませんでした。

● 場の空気で人間相関図が分かってしまう

学校や職場では、その空間に入った瞬間にいろいろな情報が入ってきます。特に、「あの人、何かあったんだな」とか、「あの2人は笑顔で接していても、いがみ合ってるんだな」と分かり、気づくと人間相関図ができ上がってしまうことがよくあります。
不穏な空気を察知すると、会話をそらしたり、間に入って仲介したりして、怒りだす人を回避しようと必死になって疲れてしまうということも、よくあります。

● 共感しすぎて引きずられてしまう

友達の悲しい出来事を聞いていると、まるで自分の身に起きたことのように感じて、友達と別れてからも落ち込んでしまうことがよくあります。知り合いだけではなく、映画や小説を読んでも同じことになりやすいです。
憂鬱な感覚がなくならなかったり、悪夢を見たり、頭痛・吐きけなどの身体症状が出たりして、生活に支障が生じるレベルになるので、人が亡くなったりするバッドエンドの作品は見ないようにしています。

● 屋台のおじいさんの生活を心配してしまう

小学生の頃、祭りの屋台で人が並んでいないお店を見ると、「生活、大丈夫かな」と、子どもが心配するようなことでないことを心配していました。
特に、売っている人がおじいさんだと、要らない物でも買ってしまうということが、よくあります。おじいさんに弱いのは、今でも変わりません。

● 生き物だけでなく、モノにも共感してしまう

残されて捨てられる食べ物や、ぬいぐるみのその後をリアルに考えて、かわいそうになってしまうことがよくありました。捨てられて、どんな思いでいるんだろうと想像して、落ち込んでしまうこともありました。
動物園も同様に苦手で、「こんな狭い所に閉じ込められてかわいそう、でも何もできないのにかわいそうと思っているなんて自分は偽善者だ」と自己嫌悪に陥っていました。

● お笑い番組や相手を倒すゲームが苦手

お笑いの番組を見ていると、ハリセンでたたいたり、頭の上に物が落ちてきたりしますが、それで笑いが起こることが理解できませんでした。「なんでそんなひどいことをするの?」とまるでいじめのように感じていました。でも、そういうことを口にすると、「空気が読めない」「偽善者」と言われることがあり、言えなくなっていきました。だから、みんなが笑っている場所にいることが苦痛でした。
これは、相手を斬ったり倒したりするゲームも同じで、争っているのを見るとソワソワしてしまうので、スポーツ観戦もあまり好きではありません。

● 死んだらどうなるんだろうとよく考えていた

小さい頃から、死んだらどうなるんだろう、と寝る前によく考えていました。
「目が見えなくなって、耳も聞こえなくなって、動けなくなるのかな?」「今の家族や友達とは会えなくなるんだろうか。それともまた同じ人間に生まれて同じ生活になるのかな?」「全く違う世界に生まれるんだろうか」「天国って世界があって、そこからみんなのことを見ているだけになるのかな?」と妄想は止まりません。
でも、そういうことを友達や大人に言うと、「難しいことを考えているんだね」と冷ややかな目で見られたため、こんなことを考えるのはおかしいのか、と思っていました。

● 悪夢をよく見る

小学生の頃は、「友達に悪口を言われる」「迷子になる」「灰色がかった海岸線をひたすら歩く」というくらいの悪夢でした。しかし中学生になると人間関係もより複雑になったためか、「ナイフを持った人に追いかけられる」「底の知れない深さの谷を下りていく」「トラックにひかれる」など、激しくなっていきました。

● プールや温泉が怖い

幼稚園の頃から水泳を習っていましたが、プールが怖くてしかたありませんでした。
なぜ怖かったのかというと、サメが追いかけてきたらどうしようとか、排水口に吸い込まれたらどうしようと不安だったからです。
同様に、温泉などで、色のついた湯に足を入れることも恐怖でした。特に茶色の薬草風呂は、「もし底がなかったらどうしよう」と怖くてしかたありませんでした。

● 気圧が下がるとだるくなる

子どもの頃は、晴れの日が大好きで、雨の日は憂鬱でした。雲の上にさえ行ければいつも晴れているのに、とよく妄想していました。
高校生くらいから、気圧の変化が体調不良を引き起こしているのではないか、と感じるようになりました。成長に伴ってホルモンバランスなどが変化してきたことも関係していたのかもしれません。数年間の体調の変化を記録してきた結果、気圧の下がる2日前くらいから体が重くなることが分かりました。ちょうど気圧が下がっている時は、だるくて起き上がれなかったり、浮遊感がしたり(床がマシュマロのように感じる)、めまいがしたりします。

● つらい出来事がよみがえる

悲しいことやつらいことがあった時、その出来事をものすごい鮮明さで記憶してしまいます。これは記憶力がいいのではなく、それだけ刺激、ショックを受けたということだと思います。
投げかけられた言葉、その時の声色、その場所のにおい、空気感、景色の細かいところまで記憶に残っているので、似たような環境に行くと、全く関係のない過去の記憶が引っ張り出されてきて、なぜか落ち込んでいる、という状況になりやすいです。
例えば、今では好きになりましたが、ずっと、キンモクセイの香りが苦手でした。その季節になると、毎年憂鬱になっていました。その香りは、中学校の部活動を思い出させるからでした。練習場所の近くにキンモクセイの木があり、顧問の先生のどなり声が聞こえた気がしたり、当時の嫌な記憶が次々思い起こされたりしてしまうからです。
これは、ただ思い出すということではなく、まるで今、その時を生きているのではないかと錯覚するほど、リアルに感じてしまうのです。

● チクチクする素材が苦手

感触が耐えられなくて着られない服があります。大人になった今では、自分で選ぶので大丈夫ですが、子どもの頃は大変でした。
幼稚園の発表会の時、母に、かわいい飾りのついたセーターを用意してもらいました。しかし、私はセーターのようなチクチクする素材や、服のタグが肌に触れると気になってソワソワしてしまいます。でも、まだ幼かったこともあり、「チクチクするその肌触りが嫌なんだ」とうまく表現できずにいました。
「親がせっかく用意してくれた服を嫌がったら、親を悲しませるんじゃないか」と思って、不快感を我慢していました。

● 生活音が騒音になる

冷蔵庫の機械音、換気扇の回る音、時計の針の音、皿やフォークが床に落ちる音、近所の車のアイドリングの音などが気になって集中できない、眠れないということがよくあります。

● においや味で体調が悪くなる

洗剤、農薬などの化学物質、香水などのにおいは、お店の売り場を通るだけで吐きけや頭痛がします。最近の柔軟剤は香りが強い物が多く、人混みで酔ってしまうこともよくあります。
また、子どもの頃から、食べられない物がよくありました。特に、ハンバーガーや外国製のお菓子、カラフルなゼリーなどは舌がピリピリして食べられませんでした。今でも添加物の多い物を食べると吐いてしまうなど、体に不調が出ます。

このように、違和感を抱えていたことを思い出してみると、「ずっと不安だった」ということがよく分かります。
幼いながらも周りの空気を読んで、日々感じていた恐怖を口に出すこともできず、神経質だと思われたくなくて、ビクビクしていることをひた隠しにしてきました。
そうやって二十数年も緊張し続けてきたら、「心が持たなくて当然」「よくここまで生きてきたね」と、今なら思えるのです。

生きづらいHSPのための、自己肯定感を育てるレッスン

生きづらいHSPのための、自己肯定感を育てるレッスン

高木のぞみ、高木英昌(著)

ひといちばい敏感な人(HSP)は5人に1人

「HSP」とは、 アメリカの心理学者であるエレイン・アーロン博士が提唱した概念です。
「Highly Sensitive Person」の略で、心療内科医の明橋大二先生は、「ひといちばい敏感な人」と訳しています。
感覚や人の気持ちにとても敏感で、ちょっとしたことにも気づく、気遣いにたけていると同時に、強い刺激に圧倒されたり、多くの人の中にいると、すぐに疲れてしまったりする、という特徴もあります。
アーロン博士によれば、人口の2割くらいに見られるといいます。
自分はHSPかどうか知りたいという方は、アーロン博士の作られているチェックリストでテストしてみてください。

● HSPかどうかを知るためのチェックリスト

次の質問に、感じたままを答えてください。どちらかといえば当てはまるのなら「はい」、全く当てはまらないか、ほぼ当てはまらない場合は、「いいえ」と答えてください。

  1. 自分を取り巻く環境の微妙な変化によく気づくほうだ……はい いいえ
  2. 他人の気分に左右される……はい いいえ
  3. 痛みにとても敏感である……はい いいえ
  4. 忙しい日が続くと、ベッドや暗い部屋などプライバシーが得られ、刺激から逃れられる場所に引きこもりたくなる……はい いいえ
  5. カフェインに敏感に反応する……はい いいえ
  6. 明るい光や強い臭い、ザラザラした布地、サイレンの音などに圧倒されやすい  はい いいえ
  7. 豊かな想像力をもち、空想にふけりやすい    はい いいえ
  8. 騒音に悩まされやすい             はい いいえ
  9. 美術や音楽に深く心を動かされる        はい いいえ
  10. とても誠実である               はい いいえ
  11. すぐに驚いてしまう              はい いいえ
  12. 短時間にたくさんのことをしなければならない場合、混乱してしまう  はい いいえ
  13. 人が何か不快な思いをしている時、どうすれば快適になるかすぐに気づく(例えば電灯の明るさを調節したり、席を替えたりするなど)  はい いいえ
  14. 一度にたくさんのことを頼まれるのが嫌だ    はい いいえ
  15. ミスをしたり、忘れものをしたりしないよう、いつも気をつけている  はい いいえ
  16. 暴力的な映画や、テレビ番組は見ないようにしている  はい いいえ
  17. あまりにもたくさんのことが自分の周りで起こっていると、不快になり神経が高ぶる  はい いいえ
  18. 生活に変化があると混乱する          はい いいえ
  19. 繊細な香りや味、音楽を好む          はい いいえ
  20. ふだんの生活で、動揺を避けることに重きを置いている  はい いいえ
  21. 仕事をする時、競争させられたり、観察されたりしていると、緊張していつもどおりの実力を発揮できなくなる  はい いいえ
  22. 子どもの頃、親や教師は自分のことを「敏感だ」とか「内気だ」と思っていた  はい いいえ

得点評価

質問のうち12個以上に「はい」と答えたあなたは、おそらくHSPでしょう。
しかし、どんな心理テストよりも、実際の生活の中で感じていることのほうが確かです。たとえ「はい」が1つや2つしかなくても、その度合いが極端に強ければ、あなたはHSPかもしれません。

生きづらいHSPのための、自己肯定感を育てるレッスン

生きづらいHSPのための、自己肯定感を育てるレッスン

高木のぞみ、高木英昌(著)

HSPには必ずある4つの特性DOESとは

HSPのチェックテストをしてみて、「12個以上当てはまるけど、本当にそうなのかな?」「私はHSPといって、いいんだろうか?」と思われた方はないでしょうか。
反対に、「11個以下だけど、本当にHSPとは違うだろうか?」と思われた方もあるかもしれません。
HSPをより深く知っていただくために、HSPの「DOES(ダズ)」から探っていきたいと思います。
アーロン博士は、HSPの根底には4つの面「DOES」があり、4つのうち1つでも当てはまらないなら、おそらくHSPではないといわれています。
その4つの面とは、どんなことでしょうか。
Depth of processing 深く処理する
② being easily Overstimulated 過剰に刺激を受けやすい
③ being both Emotionally reactive generally and having high Empathy in particular 全体的に感情の反応が強く、特に共感力が高い
④ being aware of Subtle Stimuli ささいな刺激を察知する

これらの頭文字を取って、DOESです。
1つずつ詳しく見ていきます。ただ、これらの具体例はあくまで私の感覚であり、HSPの数だけ表現は変わると思います。

① D…深く処理する

これは「常に考えごとをしている」ともいえると思います。頭の中にある膨大な引き出しを探し回っている、ずっと辞書を引いている、というような感覚です。
具体的には、次のようなことです。
・妄想がひたすら広がる
・常に最悪を想定して行動する
・1を聞いて10、場合によっては100くらい考えてしまう
・何かを決める時に、他に選択肢はないのか、ひととおり考え尽くさないと決められない
・相手の反応を見て自分のせいだと思いがち

② O…過剰に刺激を受けやすい

深く考えるからこそ、刺激を受けやすいともいえる性質です。
・10のことを100と受け取る
・イベントが終わると寝込む
・キャパオーバーになりやすい
・感動しやすい、涙もろい
・カフェなどの騒音がひどくていられない、ソワソワする
・チクチクする素材などを着ると落ち着かない
・薬の副作用が出やすい

③ E…感情反応が強く、共感力が高い

人に起こっていることを、自分に起こっているかのような疑似体験をしやすい特性だと思います。
・人が怒られていることを自分のことのように感じる
・ピリピリした職場やイライラしている人がいると息が詰まる感じになるくらいつらい
・人を平気で傷つける人がいると怒りが治まらない
・痛みやつらさが分かりすぎて、よく人を助けようとしてしまう
・映画やニュースの映像やセリフを受け取りすぎて、生活に支障が出るくらい落ち込むことがある
・人混みに行くと、全く知らない人の個人情報をいつの間にか知っていることがよくある

④ S…ささいな刺激を察知する

ささいな刺激は、本当にささいなものでも、気づくとけっこう気になってしまう。そん
な特性だと思います。
・天気、気圧の変化が体調に出る
・人の髪形、体調、ストレスの変化に気づく
・添加物の多い食品を食べると具合が悪くなる
・ささいなにおいに酔ってしまう
・四季の移り変わりなどの自然の変化にすぐ気づく

これら4つの特性すべてが存在していたら、おそらくHSPで間違いないと思います。
DOSはあるけど、Eの共感はそこまでじゃないとか、DOEはあるけど、Sはそんなに敏感には察知しないという場合は、HSPではないかもしれない、ということです。

生きづらいHSPのための、自己肯定感を育てるレッスン

生きづらいHSPのための、自己肯定感を育てるレッスン

高木のぞみ、高木英昌(著)

続きは書籍をごらんください。

2章 やっと分かった生きづらさの正体

  • 敏感さとどう向き合うか。まず始めたのは安心できる環境作り
  • 刺激を減らしたのに、心は楽にならないのはなぜ?
  • 自己肯定感がないと、生きているだけで苦しくなる
  • 生きづらさを抱えているHSPと、そうでないHSPの違い
  • 自己肯定感を育て直して変われたこと
  • 「自分はつらかったんだ」と認めるための作業
  •  コラム  自己肯定感についてのよくある誤解

3章 HSPを理解するほど、心が軽くなる

  • 休みの日はぐったり。HSPは自分で思っている以上に無理をしている
  • 一口にHSPといっても、何に敏感かは人それぞれ
  • 疲れると分かっているのに刺激が好きなHSPもいる~HSSとは
  • ささいな変化に気づくことはHSPの強みでもある
  • 環境に影響されやすいからこそ知っておきたいこと
  • つらい、苦しい。マイナス感情を持つ自分を受け止めて
  • HSPが人混みで疲れやすいのには理由がある
  • 自己肯定感が低いHSPが陥りやすい思考パターン
  • HSPにとって休養は大事なテーマ
  •  コラム  HSPと非HSPのペアがつきあっていく時のポイント

4章 自分を大切にするセルフケアレッスン

  • 人にしてあげたいと思うことを、自分にもしていく
  • あなたを褒めてくれる人は必ずいる。そんな人を見つけてほしい
  • 自分で自分を褒めることも大切
  • ダメなところばかりに目が向いてつらい時は
  • 前向きな言葉をつづる「褒め療法」の勧め
  • ダメな自分も受け入れると楽になる
  • 視点を変えるリフレーミングの方法
  • 環境が合わないなら逃げることも視野に入れて
  •  コラム  HSPとトラウマについて

5章 相手との境界線を育てるためのレッスン

  • 人との境界線があいまいになっている状態とは
  • 境界線の引き方① 人の言葉でショックを受けた時
  • 境界線の引き方② 相手のことを心配しすぎる時
  • 嫌われることを恐れない考え方
  • 人間関係のマイルールを作っておく
  •  コラム うつ病になったことにも、きっと意味がある

6章 HSPにお勧めのヒーリング法

食事療法】メンタルの不調やだるさを解消したい時に
タッピング】つらい感情を消し去りたい時に
アファメーション】なりたい自分になるために
瞑想法】悪夢を見るのが怖い、不安を和らげたい時に
ツボ押し】気圧からくる体調不良や、メンタルの不調を和らげたい時に
アロマセラピー】落ち着きたい時、リフレッシュしたい時に
セーフティボックス】 安心したい時の心の避難所
体を動かす】 マイナス思考から抜け出したい時に
ハンドマッサージ】不安になった時にいつでもできる
体を温める】緊張して体がこわばっている時に
バッチフラワーレメディ】心のバランスを取りたい時に


生きづらいHSPのための、自己肯定感を育てるレッスン

生きづらいHSPのための、自己肯定感を育てるレッスン

高木のぞみ、高木英昌(著)

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