静岡新聞
(H20年4月27日)
店頭からお薦めの一冊

「歎異抄をひらく」
高森顕徹著
 生き方、人生を見つめ直す時に手にとりたい日本の名著の1つに「歎異抄」がある。「方丈記」や「徒然草」と並んで三大古文として知られ、有名な「善人なおもって往生を遂ぐ、いわんや悪人をや」は耳にしたことのある人も多いだろう。
 本書は「歎異抄」原文の分かりやすい現代語訳と、これまであまり世に紹介されなかったり、大きな誤解を招いたりしている部分の解説を掲載している。
「なぜ、善人よりも悪人なのか」「『念仏さえ称えていたら助かる』は、なぜ間違いなのか」「葬式や年忌法要は死んだ人のためにならないってホントなのか」「『この世のことすべては、そらごとであり、たわごとであり、まことは1つもない』と、なぜ断言できるのか」
 多くの謎が秘められた「歎異抄」の古今の解説書が明らかにできなかった真意を、親鸞聖人の言葉を示しながら解き明かしている。
 オールカラーで読みやすい編集を採用、難解な仏教用語には注釈を入れるなど、より多くの人が親しめる。日本全国の桜の風景写真も収載して心を和ませてくれる。
 巻末には「歎異抄」原文を大きな活字で掲載。「歎異抄」の魅力の1つであるリズミカルで印象的な名文を、音読して楽しみたいという読者も満足できる。「歎異抄」ファンだけでなく、「日本人の教養として読んでおきたい」「仏教を学んでみたい」という人にもお薦めの1冊だ。
 発売以来、シニア層を中心に大きな反響を呼んで、1カ月で8万部突破のベストセラー。

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