福島民友
(H14年3月31日)
読書 新刊紹介
生きる指針
123項目の言葉
エピソードを交え
小話展開
気の置けない法話集
光に向かって
123のこころのタネ
高森顕徹著
 ベストセラーとなった前著「光に向かって100の花束」に続く人生指南の第2弾。生きる指針ともなる123項目の言葉を手掛かりに、歴史上の人物の故事や心あたたまるエピソードなどを交え、小話がくりひろげられている。
「ありがとう、の言葉」「明日のことを今日する」「いつでも己を磨く」など言葉自体は目新しいものではないが、だれもが忘れかけていた平凡な言葉の豊かな意味が優しい語り口で静かに説き明かされていく。「ウソには真のウソと偽りのウソがある」という言い方で家来の人材を育成した徳川家光の逸話や「小を軽視する者は大を失う」と青年に教えた米国の実業家のエピソードなどが分かりやすく紹介されている。
 うぬぼれと一方的な自己主張を戒める話はこう記されている。
「幼児のケンカは衝突も早いが仲直りも早い。
 小学生は一度衝突すると2、3日ぐらい口を利かないが、中学生になると1、2週間になる。
 高校生になると1カ月ぐらい、大学になると5、6カ月はかかる。
 社会人ともなると、よほどの仲裁人でも入らぬ限り困難となる。
 老人のケンカになると、棺桶(かんおけ)に入るまで絶望的となる」
 言葉は平易で、活字は大きく、漢字にはすべてルビがふられている。高僧による気の置けない法話集というおもむき。

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