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1万年堂出版

人生の目的は何か こんな毎日のくり返しに、どんな意味があるのだろう? なぜ生きる 高森顕徹監修、明橋 大二、伊藤健太郎

 どんな行動にも目的があるように、人生にも目的があります。生きる満足感がないのは、ゴールを知らずに走っているランナーと変わりません。

 第一部では、臓器移植、延命治療、自殺、キレる子供たちなどの直面する問題を中心に、文学者や思想家の人生論を掘りさげるだけでなく、宇多田ヒカル、B'zらの言葉を引用しながら生きる理由を探っています。

 第二部では、親鸞研究に取り組んできた著者が、親鸞聖人の"なぜ生きるか"の解答に焦点を絞り、『教行信証』『歎異鈔』を読み込むことを通して、古今東西、変わらぬ人生の目的を明らかにしています。

心を揺り動かす『なぜ生きる』の言葉

読者の反響の多い言葉を、本文から抜粋して紹介します。

★生きることは大変です!
 生きることは大変です。受験戦争を勝ち抜き、就職難をくぐり抜け、リストラにおびえて働き、老いや病魔とも闘わねばなりません。人間関係のストレスに悩まされ、事故や災害、会社の倒産など、不測の事態も襲ってきます。
 これらの苦難を乗り越えて、なぜ生きねばならぬのか。もっとも大事な「生きる目的」が示されぬまま、ただ苦しみに負けず「生きよ」「がんばれ」「死ぬな」の連呼は、ゴールなき円形トラックをまわりつづけるランナーに、鞭打つようなものでしょう。
★生きる目的がハッキリすれば
 生きる目的がハッキリすれば、勉強も仕事も健康管理もこのためだ、とすべての行為が意味を持ち、心から充実した人生になるでしょう。病気がつらくても、人間関係に落ち込んでも、競争に敗れても、「大目的を果たすため、乗り越えなければ!」と"生きる力"が湧いてくるのです。
★自分の命の大切さを知らねば
 自分の命の大切さを知らねば、他人の命も尊重できないでしょう。「死んでもいいじゃん」の無知が、「殺してもいいじゃん」の暴論に、すり替わってゆくのではないでしょうか。
★得意なことでも、仕事にしたら苦しくなる
 どんなに好きで得意なことでも、仕事にしたら苦しくなるといわれます。「いい仕事をしているな」と、羨望の眼で見られている人でも、外からはわからない憂苦を抱えているのでしょう。
★食べていても死ぬのです
 働かなかったら食べてはゆけません。食べなければ、死んでしまいます。しかし、食べていても死ぬのです。「生きて、何をするか」が明確でなければ、働く意味もなくなってしまいます。
★未来がハッキリしないほどの、不安はない
 私たちは、「死神の掌中で弄ばれる道化」ともいわれます。どれだけ逃れようともがいても、死に向かってひた走っているのです。しかもその壁の向こうはどうなっているのか、まるで知りません。
 未来がハッキリしないほどの、不安なことがあるでしょうか。先の見えない闇の中を走っているから、何を手に入れても、心から明るくなれないのでしょう。
★人生を苦に染める真因がわからなければ
「この苦しみは、どこからくるのか」――人生を苦に染める真因がわからなければ、真の安心も満足も得られません。苦しみの元を断ち切って、「人間に生まれて良かった!」という生命の歓喜を得ることこそが、人生究極の目的なのです。
★家康とゲーテの嘆き
 天下を取り、征夷大将軍にのぼりつめた家康でも、「重荷を負うて、遠き道を行くがごとし」とみずからの一生を述懐する。死ぬまで、苦悩という重荷はおろせなかったというのである。無類の楽天家ゲーテでさえ、「結局、私の生活は苦痛と重荷にすぎなかったし、75年の全生涯において、真に幸福であったのは4週間とはなかった」と嘆く。
★夏目漱石、芥川龍之介の苦悩
 自由奔放に生きたといわれる女流作家の林芙美子も、「花のいのちはみじかくて、苦しきことのみ多かりき」と言いのこし、夏目漱石は、「人間は生きて苦しむ為めの動物かも知れない」と妻への手紙に書いている。「人生は地獄よりも地獄的である」と言ったのは芥川龍之介である(『侏儒の言葉』)。
 これらの愁嘆を聞くまでもなく、「人生は苦なり」の、2600年前の釈迦の金言に、みなうなずいているのではなかろうか。
★苦しむために生まれてきたのではない
 だが私たちは決して、苦しむために生まれてきたのではない。生きているわけでもない。すべての人間の究極の願いは、苦悩をなくして、いかに明るく楽しく難度海の人生をわたるか、に尽きる。
★親鸞聖人の答え
 なぜ生きる。人生の目的は何か。親鸞聖人の答えは、簡潔で明快だ。
「生きる目的は、金でもなければ財でもない。名誉でもなければ地位でもない。人生苦悩の根元を断ち切られ、"よくぞ人間に生まれたものぞ"と生命の歓喜を得て、未来永遠の幸福に生きること」である。

『なぜ生きる』の、本文の一部を掲載します。

目次
著者略歴
書評
読者の声

なぜ生きる
高森 顕徹(監修)
明橋 大二
伊藤 健太郎(共著)
定価 1,575円(税込)
(本体1,500円)
四六判上製 368ページ
ISBN4-925253-01-8
なぜ生きる写真